【予選日レポート】
ノリスが驚速タイムで通算14回目のポール獲得。好調フェラーリ勢が2、3番手【予選レポート/F1メキシコシティGP】
現地時間2025年10月25日(土)、F1第20戦メキシコシティGPの予選が行われ、ランド・ノリス(マクラーレン)がポールポジションを獲得した。2番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手はルイス・ハミルトン(フェラーリ)となっている。角田裕毅(レッドブル)は11番手だった。
気温26度、路面温度48度というコンディションで迎えた18分間の予選Q1。各車新品のソフトタイヤで出て行くが、アストンマーティンの2台はユーズドだ。まずアタックに取り掛かった中団勢のなかではオリバー・ベアマン(ハース)が1分17秒765をマークし、ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)らが1分17秒台のタイムで続く。
少し遅れて上位勢もアタックを開始し、直前のFP3を首位で終えたノリスが1分17秒147でトップタイムを記録。ルクレールが1分17秒285と0.138秒差で続く。そこにレーシングブルズのリアム・ローソンが1分17秒458、アイザック・ハジャー1分17秒577が3、4番手に並び、角田も1分17秒669で5番手につけた。しかしマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がセクター2でミスがありながらも1分17秒305で3番手につけ、カルロス・サインツ(ウイリアムズ)も僅差の1分17秒361で4番手とレーシングブルズ勢を上回った。
早くも2セット目のタイヤを投入したベアマンが、1分17秒106でトップにつけるが、1セット目のタイヤで走り続けるノリスが1分16秒899で再びトップの座を奪う。同じく1セット目のタイヤで走るルクレールが1分17秒024で2番手、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)も1分17秒158までタイムを上げて3番手に浮上した。
残り5分を切ったあたりで各車最後のアタックに向かう。2セット目に履き替えたハジャーはセクター2と3で全体ベストタイムを記録し、1分16秒733でノリスを上回ってトップに立ち、ローソンも1分16秒961とレーシングブルズは2台揃って上位につけた。角田は5番手のフェルスタッペンと0.158秒差の1分17秒234で9番手。トラックエボリューションの大きなコースであるがゆえに、各車タイムを伸ばすなか、中団勢ではハースの2台がトップ10内に浮上、サインツやアロンソ、ヒュルケンベルグらもQ1を突破。Q1トップはハジャーで、角田は13番手でQ2進出を決めた。
Q1敗退は、16番手ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)、17番手アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、18番手ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、19番手ランス・ストロール(アストンマーティン)、20番手フランコ・コラピント(アルピーヌ)の5人となっている。



続く予選Q2は15分間の戦いとなる。コース上はハミルトン、アロンソ、ラッセル、エステバン・オコン(ハース)、ベアマン、ピアストリがユーズドタイヤだ。まずはハジャーやヒュルケンベルグ、ハミルトンらが1分17秒台のタイムを記録するなか、フェルスタッペンが最初のアタックで1分16秒824を記録。しかしルクレール、サインツらがフェルスタッペンを上回り、ノリスは全セクターで最速タイムを叩き出し1分16秒252というタイムで2番手以降を0.4秒以上引き離した。角田は1回目のアタックを1分17秒019、7番手で終えている。
レーシングブルズの2台は早めに2回目のアタックに向かい、ハジャーは1分16秒804で4番手。1回目のアタックでタイムを残せなかったローソンは、アタックを完了せずにピットに戻り、その後再度コースに出て行き1分18秒072で15番手に終わった。
そのほか13台はセッション最終盤にコースイン。フェルスタッペンは1分16秒605で4番手。そのフェルスタッペンを上回ったのが、ハミルトンとラッセルだ。中団勢はハースのベアマンが1分16秒787で8番手とハジャーを上回り、孤軍奮闘のサインツは1分16秒607で5番手。角田は1分16秒816でハジャーに続いたが、最後にピアストリが1分16秒737で7番手に入り、角田は11番手に落ちてQ2敗退となった。
Q2敗退は11番手角田、12番手オコン、13番手ヒュルケンベルグ、14番手アロンソ、15番手ローソンの5人となっている。


気温26度、路面温度はわずかに下がり44度というコンディションで、最後の予選Q3がスタート。セッション開始から1分半ほど経過したところで、フェルスタッペンが先頭でコースに出て行った。ベアマン、サインツ、アントネッリ、ハジャーはユーズドのソフトタイヤだ。
先頭のフェルスタッペンは1分26秒455をマークするが、すかさずノリスが1分16秒170でトップに立つ。好調のハミルトンも1分16秒374で2番手に続くが、ここアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで2度のポールポジション獲得経験を持つチームメイトのルクレールが1分15秒991というタイムでトップに立った。1分15秒台のタイムはこの週末これが初めてとなる。最初のアタック終了後の並びは、ルクレール、ノリス、ハミルトン、フェルスタッペン、ピアストリ、ラッセルと続き、ユーズド勢のアントネッリ、サインツ、ハジャー、ベアマンとなった。
残り3分半を切ったところで、各車最後のアタックへ向かう。選手権首位のピアストリは1分16秒174で8番手、フェルスタッペンは1分16秒070でルクレールに届かなかった。ルクレールの驚速タイムを上回ったのはノリスで、1分15秒586でトップタイムを0.262秒塗り替えて、通算14回目となるポールポジションを獲得した。ルクレールはセクター1、2で自己ベストタイムを記録するもノリスに届かず2番手、ハミルトンが1分15秒938で3番手だった。
Q3はノリス、ルクレール、ハミルトンというトップ3の並びとなり、4番手以降はラッセル、フェルスタッペン、アントネッリ、サインツ、ピアストリ、ハジャー、ベアマンとなっている。なお、サインツは前戦アメリカGPでアントネッリとの接触について責任があるとして5グリッド降格ペナルティを科されたため、12番手からのスタートになる見込みだ。
第20戦メキシコシティGPの決勝レースは、日本時間10月27日(月)の午前5時より行われる予定だ。


