角田車にも最新版フロントウイングを投入へ「コンマ3秒以上接近しても不思議ではない」とチームも期待/F1 Topic
2025年F1第20戦メキシコシティGP前日の木曜日、レッドブルのチーム関係者の話から、メキシコシティGPの週末に角田裕毅のマシンに搭載されるフロントウイングがチームメイトのマックス・フェルスタッペンと同じスペックの最新仕様となることがわかった。
これまで角田が使用してきたフロントウイングは、角田曰く「3ジェネレーション古い」スペックだった。シンガポールGPからフェルスタッペンが使用しているのが最新スペックで、オランダGPでふたりが使用したのが1ジェネレーション古いスペック。ハンガリーGPのフリー走行1回目のみフェルスタッペンが使用して、その後お蔵入りとなったのが2ジェネレーション古いスペックで、3ジェネレーション古いスペックはイギリスGPで使用していたものだった。


アメリカGPでフェルスタッペンが使用した最新スペックは、アッパーフラップの形状とアッパーフラップとノーズ側の接合部分の形状がフィン状になっているのが特徴的な違いだが、それよりもパフォーマンス的に異なるだろうと思われるのが、メインフラップのデザイン。古いタイプは地面に対してほぼ水平なのに対して、最新スペックは両側へ向かって垂れ下がっている。
当初はアメリカGPのスプリント後に角田にも最新スペックが投入されるのではないかと思われていた。ベルギーGPでもスプリント後にフェルスタッペンと同様の最新のフロアに変更されていたからだ。フロントウイングは地上との距離でそのパフォーマンスが大きく変わると言われている。おそらく、最新スペックを装着したフェルスタッペンのマシンは車高が角田と異なるセットアップになっていると考えられ、それがアメリカGPのスプリント後にフロントウイングを変更できなかった理由ではないかと考えられる。

今回、メキシコシティGPに投入された理由は「市街地コースでもなく、マックスのスペアは十分足りていることと、メキシコシティGPがスプリントでもないため、しっかりとセットアップする時間があるから」(チーム関係者)だと言う。
これにより、角田はメキシコシティGPでフェルスタッペンとほぼ同一のスペックのマシンを走らせることになる。チームとしてはどれくらいのタイムを想定しているのだろうか。あるエンジニアは次のように角田に期待を寄せる。
「最大でもコンマ3秒。それより接近しても不思議はない」
角田のメキシコシティGPは、フリー走行1回目から目が離せないようだ。