【初日レポート】
ノリスが最速、ヒュルケンベルグが2番手に飛び込む。終盤は半数以上がミディアムを温存/F1アメリカGP FP1
現地時間2025年10月17日(金)、F1第19戦アメリカGPのフリー走行1回目が行われ、ランド・ノリス(マクラーレン)がトップタイムをマークした。2番手はニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、3番手はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)となっている。角田裕毅(レッドブル)は13番手だった。
アゼルバイジャン、シンガポールでのフライアウェイラウンドを終え、2025年シーズンのF1は再びアメリカ大陸に戻ってきた。アメリカGPの舞台はサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で、今週末は今年4回目のスプリント・フォーマットでの開催となる。前戦シンガポールGPに続いて、今回もヒートハザードが宣言された。
持ち込まれたタイヤはハードがC1、ミディアムがC3、ソフトがC4という、ひとつ飛ばしの3種類。またアメリカGPに合わせて、今週末はハース、レーシングブルズ、マクラーレン、アストンマーティン、ウイリアムズ、アルピーヌがスペシャルカラーリングのマシンを用意している。
気温29度、路面温度40度というコンデイションで、現地時間17日(金)の12時半にセッションがスタート。スプリント・フォーマットでの開催のため、フリー走行はこの1回のみだ。開始直後から全車コースに出ており、アストンマーティンの2台はミディアムタイヤで1周走行し、すぐにハードタイヤに交換した。そのほかの18台は最初からハードタイヤを選択している。
開始から15分を経過したところでトップに立ったのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)で、タイムは1分35秒426。角田が0.329秒差の1分35秒755で2番手につけていたが、前戦の勝者でメルセデスとの契約延長が発表されたばかりのジョージ・ラッセルが、1分35秒558で2番手に浮上した。4番手には1分35秒786のランド・ノリス(マクラーレン)、5番手には1分35秒874のカルロス・サインツ(ウイリアムズ)というトップ5の並びになっている。
フェルスタッペンや角田らが最初の走行を終えた後、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)が1分34秒857でトップに立った。開始から20分過ぎ、ターン19の縁石上にデブリが落下したため、セッションは赤旗中断となった。ランス・ストロール(アストンマーティン)が通過した際にマシンから落ちたもののようだったが、コースマーシャルが回収を行い、セッションは残り時間35分のところから再開された。
再開後は、各車最初に使用していたハードタイヤで走行を続けた。そんななかサインツには「プッシュしないでボックス(ピットに戻れ)」という無線が入った。ギヤボックスに問題があるかもしれないとのことで、サインツがガレージに戻るとすぐにクルーが作業に取り掛かった。またこの間にノリスが1分35秒397で2番手に上がっている。
大きな混乱もなく各車ユーズドタイヤでの走行が続き、セッションは後半へ。残り12分を切ったあたりで各車2セット目のタイヤを投入した。タイヤはミディアムとソフトに分かれており、ハミルトン、ラッセル、リアム・ローソン(レーシングブルズ)、アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)がミディアムで、それ以外はソフトだ。ソフト勢のなかでは角田が1分34秒531を記録して一時トップに立ったが、同じくソフトのフェルスタッペンが1分33秒648、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が1分33秒639と続けてトップタイムを更新していった。
終盤トップタイムを記録したのはノリスで、タイムは1分33秒294。最終盤にはヒュルケンベルグが1分33秒549を記録し2番手に飛び込み、3番手は1分33秒573のピアストリだった。4番手以降はアロンソ、フェルスタッペン、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ラッセル、ハミルトン、ハジャー、オリバー・ベアマン(ハース)となっている。トラブルでピットに戻ったサインツは、走行を再開することができず9周でFP1を終えることになった。