ダニエル・リカルドが引退を発表。フォード・レーシングのグローバル・アンバサダーに就任
フォード・レーシングは9月6日、元F1ドライバーのダニエル・リカルドがフォード・レーシングのグローバル・アンバサダーに就任したことを発表した。今回の発表にあたり、リカルドは自身のレースキャリアが幕を閉じたと、自らの思いを綴っている。
2024年第18戦シンガポールGP終了後にRB(現レーシングブルズ)のシートを失い、F1を去ったリカルド。そんな彼がフォード・モーター・カンパニーのモータースポーツおよび高性能ロードカー部門である『フォード・レーシング』のグローバル・アンバサダーに就任した。同社は2026年シーズンより、レッドブル、レーシングブルズへF1パワーユニット(PU)供給を控えている。
各種SNSでの一報と同時に、フォード・レーシング公式サイト内のブログコンテンツにて、リカルドは「レースの日々は過ぎ去ったけど、車輪のついたものへの情熱はいつまでも変わらないよ。だからこそ、フォードと提携し、フォード・レーシングのグローバル・アンバサダーに就任できたことを誇りに思う」と綴り、自身のドライバーキャリアが終わりを迎えたことを記した。
「なぜ僕が、今グローバル・アンバサダーに就任したのか。引退を決意したとき、モータースポーツの世界と繋がり続けるための最も正しい方法を見つけるために、長い間真剣に考えたんだ。僕にとって、レースは常に楽しむことだった。レースは僕を幸せにし、一生忘れられない思い出を作ってくれた」と、リカルド。
さらに、F1ドライバー時代にフォードのエンジニアと言葉をかわし、市販車のデザイン部門といった舞台裏を見学した際のエピソードに触れ「フォードとその従業員のモータースポーツへの情熱は明らかだった」と感じたという。
「フォードとの素晴らしいレース、そしてフォード・レーシングが計画している素晴らしいプロジェクトの数々に、これ以上ないほど興奮しているよ。F1からダカール、ル・マンからバサーストまで、これほど長くこの分野に携わってきた企業はそう多くないよね。僕が見てきた限り、僕らには素晴らしい未来が待っていると思う。このチームに加わることができて、本当に誇りに思う」
「さぁ、これからの楽しいことに笑顔、そして思い出に乾杯」
リカルドは現在36歳。レッドブルの育成ドライバーとしてジュニアカテゴリーに参戦し、トロロッソのリザーブドライバーを務めていた2011年シーズン途中にHRTからF1へデビュー。以降、トロロッソ、レッドブル、ルノー、マクラーレン、アルファタウリ/RBから257戦に出走し、8回の優勝、3回のポールポジション、そして32回の表彰台を飾った。
ドライバーとしてのキャリアは終了したが、今後もF1パドックで見かけることもありそうだ。