ハジャーの新人らしからぬ安定感。メルセデスのラッセルを退け2列目4番グリッドを掴む【F1第15戦予選の要点】
F1参戦1年目のアイザック・ハジャー(レーシングブルズ)が、予選自己最高位となる4番グリッドを獲得した。
アタック直後のクールラップ。担当エンジニアのピエール・アムランが「4番手だ、よくやった」と無線で伝えると、ハジャーは「レッツゴー!!」と歓喜の雄叫びを上げてから「最終コーナーは、これ以上ないくらい攻めまくった。最高の気分だよ」と、話した。
ハジャーの予選一発の速さは、これまでも高い評価を得てきた。F1デビュー2戦目の中国GPで、当時のチームメイト角田裕毅の9番手を凌ぐ7番手タイムでQ3初進出。その後もコンスタントに予選トップ10に食い込み、15戦でQ3進出は計9回、Q1落ちは1回もないという新人らしからぬ安定感を誇る。
とはいえこれまでの予選最高位はモナコの6番手。それでもすでに十分に凄いが、今回はメルセデスやフェラーリをなぎ倒しての4番手。特に5番手ジョージ・ラッセルは、メルセデスが例外的に遅かったモナコGPを除けば、まったくかなわない存在だった。それがこの予選では、0.047秒の僅差で上回った。
振り返れば、ハジャーのオランダGP初日は最悪だった。フリー走行2回目はバッテリー系のトラブルで1周しかできず。その影響もあったか、予選は終始チームメイトのリアム・ローソンに遅れをとる展開だった。Q1はローソンの5番手に対してハジャーは13番手。Q2もローソンが8番手で、9番手のハジャーの前をキープしていた。
それでもQ3最初のアタックでは10番手にとどまったローソンに対して、なんとか7番手につけた。ただし同じユーズドソフトを履いたフェラーリ2台には、0.2秒弱、新品ソフトで暫定4番手のラッセルには、0.4秒以上の大差をつけられていた。
迎えた最後のアタック。ハジャーはチェッカーまで2分を切るギリギリのタイミングで、コースに向かった。ラッセルのコースインは、ハジャーの12秒前。路面コンディションの改善という点では、ほとんど差異はなかったはずだ。
セクター1はラッセルの23.642秒に対してハジャーは23.691秒でほぼ互角の速さだった。セクター2はラッセルが24.606秒、ハジャーが24.565秒。そして最後のセクター3はラッセルが21.086秒、ハジャーが20.952秒。ラッセルはセクター2&3で自己ベストを更新できなかったことが致命傷となり、ハジャーに4番グリッドを奪われる結果となった。
フェラーリ勢2台も、ハジャーにとっては脅威だった。しかし最後のアタックでフェラーリ勢もニュータイヤを履いたにもかかわらず、彼らの伸び代は0.2秒弱にとどまった。対照的にハジャーはノーミスで全セクターをまとめ、0.5秒以上の大幅タイムアップで逆転を果たしたのだった。