2025.08.29

ベテラン勢のキャデラック加入を喜ぶ声の一方、ボルトレートは友人ドルゴヴィッチを気遣う「F1参戦のチャンスに相応しい」


2025年F1第14戦ハンガリーGP フェリペ・ドルゴヴィッチ(アストンマーティン)
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 セルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスが2026年にキャデラックからF1に参戦するという発表は、現役ドライバーの大多数から歓迎された。しかしその一方で、キック・ザウバーのガブリエル・ボルトレートは、友人でありキャデラックのドライバー候補とされていたフェリペ・ドルゴヴィッチについて、F1参戦のチャンスに相応しいと思っていたと語った。

 4度のF1世界チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、2024年までチームメイトだったセルジオ・ペレスの復帰を特に喜んでおり、「ニュースが出た時に、彼にメッセージを送った。もちろん、彼がシートを獲得できたことはとてもうれしいよ」と明かした。

「彼は素晴らしい人で、僕たちはいつもとても仲がよかったから、彼がグリッドに戻ってくることを喜んでいる。彼がどんなパフォーマンスを発揮するかというのは、マシンがどれだけいいものになるかということにも左右されると思うので、現時点では話すのは少し難しい。でもこれは新しいチャンスだし、きっと彼もとても興奮していると思う」

「彼は多くの異なるチームでドライブしてきたので、チームがどのように機能するかということについて、たくさんのことを知っている。それぞれのチームは少しずつ違ったやり方で仕事をしているので、それがすでに非常に興味深い特徴だと思う。ときにはメンバーが、何が得意で何が苦手かということを理解するのはよいことだし、そういうものだ」

マックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス(レッドブル)
2024年F1第4戦日本GP ワン・ツーフィニッシュを飾ったマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス(レッドブル)

 ベテランのフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)も、キャデラックがふたりの非常に経験豊富なドライバーを迎えることで恩恵を受けるに違いないと述べた。

「マシンとニーズを理解しているという点で、いいことが起こるのは確かだ。ふたりともトップチームで仕事をしてきた。バルテリはメルセデス、チェコ(ペレスの愛称)はレッドブルだった。だから、彼らはトップの座を維持するのに毎週末実践する必要がある指針について理解している」

「新しいチームに彼らが素晴らしい経験と大きな価値をもたらすのは確かだと思う。僕は彼らのことを喜んでいるし、彼らをまたグリッドに迎えて、来年も楽しむことをうれしく思うよ」

 一方、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は元チームメイトのボッタスについてのみ言及し、「あまり深く関わりたいわけではないが、バルテリのことをとてもうれしく思う。彼はいい友達だ。復帰に相応しいし、彼には豊富な経験があることを僕は知っている。彼は新しいチームにそれをもたらすことができるだろう」と語った。また彼らの元ボスであるトト・ウォルフは、ボッタスの復帰を非常に喜んでおり、次のように述べた。

「来年、バルテリがF1グリッドに復帰するのは素晴らしいことだ。彼はレーシングドライバーとしてまだ多くのことができるし、2026年シーズンに(開幕戦が行われる)メルボルンにいる資格がある」

「もちろん、彼が去ってしまうのは悲しいことだ。彼は我々のチームで重要な役割を果たしている。今年彼がサードドライバーとして行った貢献は称賛すべきものだ。今のところ、我々は年末までその仕事を続けるし、来年以降も彼の幸運を祈るつもりだ」

トト・ウォルフ代表&バルテリ・ボッタス(メルセデス)
2025年F1第9戦スペインGP メルセデスのトト・ウォルフ代表&リザーブドライバーのバルテリ・ボッタス

 メルセデスの両ドライバーもこの件について語り、アンドレア・キミ・アントネッリは、「もちろん少し悲しい。彼がいなくなると寂しくなるからね」と明かした。

「当然だけど、彼のためにすごくうれしく思っている。彼が来年のシートを見つけることができて本当に喜んでいるよ。彼はグリッドに戻ってくるけれど、彼がいなくなると寂しい。大きな支えになっているし、シーズン終了までチームに残る予定だからね。彼はそれに十分ふさわしい」

 ジョージ・ラッセルは、次のように語った。

「バルテリのことをとても喜んでいる。彼にはグリッドに復帰する価値が間違いなくある。僕は今朝、彼と一緒にここに来たので、お祝いを言ったよ。その後でバースデーケーキが届いた。彼の誕生日だとは知らなかったけど、彼には色々なことが起きていて、うれしく思うよ」

2025年F1第9戦スペインGP
2025年F1第9戦スペインGP メルセデスのリザーブドライバーを務めるバルテリ・ボッタスは、グリッドでもアンドレア・キミ・アントネッリをサポートした

 一方ボルトレートは、異なる視点から次のように語った。

「キャデラックは大企業だ。彼らには目標があり、多くの人々がこうした事柄を決めている。誰かの決断を判断するのは僕のやることではない」

 そして、最後まで2番目のシートの候補に入っていたアストンマーティンのリザーブドライバーで、同じブラジル人のフェリペ・ドルゴヴィッチについて、ボルトレートは次のように説明した。

「フェリペは僕の素晴らしい友人で、彼はF1に参戦するチャンスにふさわしかったと思っている。でもまだ終わっていない。いつか彼にチャンスが与えられるかもしれない。彼はFIA F2のチャンピオンなので、F2でタイトルを獲得したドライバーなら誰でもF1でチャンスを得られるはずだと僕は信じている。フェリペは素晴らしい人物なので、それに値すると感じている。でも繰り返しになるが、大きな企業だから、物事を決める理由があり、このようなことが起こるのだろう」

フェリペ・ドルゴヴィッチ(アストンマーティン)
2025年F1第14戦ハンガリーGP フェリペ・ドルゴヴィッチ(アストンマーティン)


(Text : GrandPrix.com / Translation : AKARAG)

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