「今年の経験から活かせることが必ずある」フェルスタッペン、今季を諦めず2026年に向けて学び続けるべきだと主張
マックス・フェルスタッペンは、ドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権の両方で自身とチームが大きなポイント差をつけられているにもかかわらず、レッドブルに対し、2025年のF1シーズンを見限るという誘惑に抵抗するよう呼びかけた。
フェルスタッペンは、ドライバーズ選手権の首位に立つオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に97ポイント差をつけられてシーズン後半を迎える。またレッドブルも、コンストラクターズ選手権首位のマクラーレンに365ポイントもの大差をつけられ、4位に留まっている。それでもフェルスタッペンは、新たな技術レギュレーションによってF1が再編される2026年に向け、残りのシーズンを利用して貴重な洞察を得ることができるという確固たる信念を保っている。
「現実的に考えると、もちろんマクラーレンと戦うのはとても難しいだろうと思う」と、フェルスタッペンはハンガリーでコメントした。
レッドブルは選手権においてライバルチームに差をつけられ、パフォーマンスも不足しているが、フェルスタッペンはより大きな全体像に焦点を当て続けている。2026年のレギュレーション変更への準備が進行中であっても、チームは現在のマシンから学ぶあらゆる機会を最大限に活用しなければならないとフェルスタッペンは考えている。
2026年のF1技術規則の刷新が迫っているが、将来レッドブルが競争力を取り戻すにあたって、2025年シーズンから教訓を引き出すことが重要だとフェルスタッペンは主張。シーズンを諦めるという考えを否定し、今も学ぶべきことがあると力説した。
「今年もまだ学ぶべきことがたくさんある」
「もちろん、来年に向けて製造するマシンについては、完全に準備が進んでいる。でもエンジニアリングの面では、今年もまだ学べることがたくさんある。だから、『今年は勝てないから、完全に1から立て直そう』なんてことは言えない。前にも言ったように、今年の経験から来年に活かせることは必ずある」
フェルスタッペンの現実的なスタンスは、新レギュレーションに対するレッドブルの取り組みを改善するにあたって、RB21のパフォーマンス問題が重要なデータを提供できるという彼の信念を強調している。
「来年、自分たちがどこにいるかは誰にもわからない。でも、マシンとその挙動についてもっと学ぶ機会はまだたくさんあると思う。もちろん、来年のマシンが違うものになるということはわかっている」
「今年から学び、来年に活かせることがまだある」
あと10レースが残る現在、チームが厳しいシーズンを乗り切りながら、強力な2026年に向けた基礎を築くにあたって、フェルスタッペンのリーダーシップは極めて重要になる。レッドブルが、熾烈な競争が行われるF1グリッドのトップの地位を取り戻すことを目指すなか、逆境から学ぶというフェルスタッペンのこだわりは極めて重要となるかもしれない。