ヒュルケンベルグ、僚友ボルトレートを「新人にしては非常に印象の強いドライバー」と高く評価。賢さや献身的な姿勢を語る
キック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは、チームメイトであるルーキーのガブリエル・ボルトレートに対する尊敬の念が高まっていることを明かし、ともにザウバーでの初シーズンを迎えるにあたって、20歳のブラジル人ドライバーが見せたスピードとプロ意識に、「驚かされた」と認めた。
ボルトレートは、2024年のFIA F2チャンピオンとしてF1にデビューしたにもかかわらず、それほど大きな注目を浴びることなくグリッドに登場した。期待値が低かったのは、主にザウバーの過去数シーズンの成績が期待外れだったことに起因している。しかし、2025年シーズンの半ばで、ボルトレートはパドックの専門家たちに感銘を与え、はるかに経験豊富なチームメイトの尊敬も獲得した。
第14戦ハンガリーGPにおいてヒュルケンベルグは、特にハンガロリンクでボルトレートが自己最高の6位に入賞したことを受けて、ボルトレートのパフォーマンスを惜しみなく称賛した。
「彼はとても若くて、頭がよく、とても速い人物だと思う」とヒュルケンベルグは語った。
「とても献身的で集中力があり、熱心に仕事をする。彼は間違いなく正しい姿勢でいるし、スピードもある。だから僕にとって、彼はルーキーにしては非常に印象の強いドライバーなんだ。チームメイトとして彼が近くにいるのを見たり、彼のデータを見たり、セッションやレースの後に彼が言うことを聞いたりすると、本当にとても励みになると思う」
「そして彼は、偉大なドライバーになるため、そして長く成功したキャリアを築くために必要なものをすべて備えている」
ボルトレートは、過去4戦のうち3戦でベテランのチームメイトを予選で上回ったが、これはシーズン開幕時にはほとんど予想されていなかった結果だ。雨模様の第12戦イギリスGPで、ヒュルケンベルグがおとぎ話のような表彰台獲得を達成した一方、注目を集めたのはボルトレートの安定感と成熟度だった。
ヒュルケンベルグは、以前はボルトレートのことを意識していなかったことを認めた。この若きスターのジュニアカテゴリーでの成績がどれほど印象深かったとしても、特にヒュルケンベルグの目に留まるものではなかった。しかし、ガレージを共有したことで、その認識は急速に変わった。
「正直に言うと、彼についてはあまり知らなかった」とヒュルケンベルグは告白した。
「そして、そう、これは間違いなく驚きだ」
ボルトレートは過去4レースで3回ポイントを獲得し、オーストリアとハンガリーでは傑出した走りを見せ、2025年のブレイク候補のひとりとして急速に名を馳せている。ふたりの間の競争が激化しているものの、ヒュルケンベルグは、チーム内のライバル関係は敬意に満ちた建設的なもののままだと明かした。
「すごくいい状態だ。とても健全だ。僕たちは本当にうまくやっていると思うし、互いにプッシュし合ってもいる」
「競争的ではあるが、それはチームのためにもなるし、お互いに助け合い、バランスを取ることにもなる。とてもポジティブで楽しいものになっている」
その化学反応は利益をもたらしている。経験と新進気鋭の才能の融合が多くの人々の予想を上回る効果を発揮しているなか、ザウバーは本格的な中団チームとしてシーズン後半戦に挑む。ヒュルケンベルグは、自分より17歳も年下のドライバーと肩を並べることに満足しているようで、ボルトレートがどこまでやれるのか見ることにいっそう興奮している。