【予選日レポート】
フェラーリのルクレールが今季初PP。角田裕毅は0.024秒差でQ2進出逃す【予選レポート/F1第14戦ハンガリーGP】
8月2日、2025年F1第14戦ハンガリーGPの予選が行われ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がキャリア通算27回目/今季初ポールポジションを獲得した。
2番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手にランド・ノリス(マクラーレン)が続いた。角田裕毅(レッドブル)は16番手となった。
ハンガリー政府支援のもと実施された大規模改修により、新たなピットビルディング、グランドスタンド、そして新舗装となったハンガロリンクを舞台として開催された第14戦。
サーキット近郊に雨雲が接近し、分厚い雲がコース上空を覆うなか、気温30度、路面温度52度、湿度33パーセントという真夏日のなか、現地時間16時(日本時間23時)より予選は開始された。
18分間のセッションが始まると、サーキットに雨雲が接近し、セッション開始5分時点で気温は29度、路面温度は47度まで下がった。各車ファーストアタックに臨むなか、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分16秒346をマーク。その直後に角田は1分16秒534、フェルスタッペンから0.188秒差でファーストアタックを終える。
ただ、全車がファーストアタックを終えた時点で、ピアストリが1分15秒554で首位浮上。2番手にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3番手にアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)と、メルセデス勢が続いた。一方、フェルスタッペンは13番手、角田は17番手と、レッドブル勢は苦戦の様相を見せる。
残り4分を切り、路面温度が44度まで下がるなか、2セット目の新品ソフトタイヤを投入したフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が1分15秒281でトップに浮上。ただ、ユーズドタイヤのピアストリが1分15秒211を叩き出し、0.070秒差で首位の座を取り戻す。
苦戦のレッドブルは2台とも2セット目の新品ソフトタイヤを履いた。フェルスタッペンは1分15秒736をマークし11番手でQ2進出を決める。また、角田はフェルスタッペンから0.163秒差の1分15秒899を記録した。
その一方で、アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)が1分15秒516をマークし3番手に浮上。さらに、リアム・ローソン(レーシングブルズ)が14番手にタイムを上げるなか、角田は16番手に。15番手のフランコ・コラピント(アルピーヌ)に0.024秒足らずQ1敗退となった。
Q1敗退は16番手角田、17番手ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、18番手エステバン・オコン(ハース)、19番手ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、20番手アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)の5台となった。
15分間のQ2開始早々、ターン1、ターン5にわずかな雨粒が落ち始めた。路面温度が40度まで下がるなか、ノリスが1分14秒890をマークして首位に、0.051秒差の2番手にピアストリがつけた。
マクラーレン勢が1分14秒台をマークして早々にQ3進出安全圏内に収まるなか、フェルスタッペンはQ2最初のアタックでユーズドタイヤを履き1分16秒087を記録。暫定8番手につけ、終盤のニュータイヤでのアタックに備える。
Q2セッション終盤、序盤に降ったわずかな雨はこの時点では姿を消した。各車ニュータイヤでトップ10入りを目指すなか、安全圏のマクラーレン勢はユーズドタイヤでコース入り。ピアストリはセクター1で全体ベスト更新も、自己ベスト更新までは届かず。
フェルスタッペンはノリスから0.657秒差の1分15秒547まで自己ベストを更新すると、8番手でQ3進出を決めた。
Q3進出を決めた10台は、首位ノリス、2番手ピアストリ、3番手ランス・ストロール(アストンマーティン)、4番手ラッセル、5番手アロンソ、6番手ルクレール、7番手ハジャー、8番手フェルスタッペン、9番手ローソン、10番手ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)まで。
Q2敗退の5台は、11番手オリバー・ベアマン(ハース)、12番手ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、13番手カルロス・サインツ(ウイリアムズ)、14番手フランコ・コラピント(アルピーヌ)、そしてトラックリミット違反で自己ベスト抹消のアントネッリが15番手となった。
ポールポジションを決める最終Q3は12分間。Q3まで2セットの新品ソフトタイヤを残せたのはマクラーレン勢とラッセル、アロンソの4台のみ。セッション前半はハジャーを除く9台がコース入りし、ピアストリが1分15秒398をマークして暫定首位に浮上する。
0.096秒差の2番手にノリス、0.234秒差の3番手にラッセル、0.627秒差の4番手にアロンソとなり、ユーズド最速はフェルスタッペンでピアストリから0.785秒差の5番手だった。なお、ユーズドでタイヤコースインしたストロールはトラックリミット違反でタイム抹消となってしまう。
ストロールのタイム抹消が影響したかは定かではないが、アストンマーティン勢は残り6分という早めのタイミングで最終アタックに向けコース入り。アロンソがセクター1最速を更新し、ピアストリの最初のアタックに0.083秒まで迫り暫定2番手。ストロールもノリスに続く暫定4番手に浮上する。
アストンマーティン勢がアタックを終え、残り2分を切ったところで残る8台がアタックに入った。そんななか、セクター2全体ベストを更新したルクレールが1分15秒372を叩き出し首位に浮上し、ハンガロリンクには驚きと歓声が響きわたる。続けてピアストリがアタックも0.026秒、ノリスは0.041秒とわずかにルクレールに届かず。Q3での風向き変化が、ルクレールの背を押し、逆にマクラーレン2台の勢いを封じるかたちとなったようだ。
これでルクレールがキャリア通算27回目/今季初ポールポジションを獲得した。2番手ピアストリ、3番手ノリスが続いた。自身のポール獲得を無線で聞かされたルクレールは「わぉ?! マンマミーヤ!」と、喜びと驚きの混じり合った声を発した。
以下、4番手ラッセル、5番手アロンソ、6番手ストロール、7番手ボルトレート、8番手フェルスタッペン、9番手ローソン、10番手ハジャーとなった。
2025年F1第14戦ハンガリーGP、70周の決勝レースは3日の日本時間22時(現地時間15時)にスタートが切られる予定だ。