2025.08.03

【予選日レポート】
フェラーリのルクレールが今季初PP。角田裕毅は0.024秒差でQ2進出逃す【予選レポート/F1第14戦ハンガリーGP】


2025年F1第14戦ハンガリーGP 予選トップ3
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 8月2日、2025年F1第14戦ハンガリーGPの予選が行われ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がキャリア通算27回目/今季初ポールポジションを獲得した。

 2番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手にランド・ノリス(マクラーレン)が続いた。角田裕毅(レッドブル)は16番手となった。

 ハンガリー政府支援のもと実施された大規模改修により、新たなピットビルディング、グランドスタンド、そして新舗装となったハンガロリンクを舞台として開催された第14戦。

 サーキット近郊に雨雲が接近し、分厚い雲がコース上空を覆うなか、気温30度、路面温度52度、湿度33パーセントという真夏日のなか、現地時間16時(日本時間23時)より予選は開始された。

■Q1:レッドブル大苦戦。角田裕毅、0.024秒足らずQ1敗退。フェルスタッペンまでもが2セット目投入

 18分間のセッションが始まると、サーキットに雨雲が接近し、セッション開始5分時点で気温は29度、路面温度は47度まで下がった。各車ファーストアタックに臨むなか、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分16秒346をマーク。その直後に角田は1分16秒534、フェルスタッペンから0.188秒差でファーストアタックを終える。

 ただ、全車がファーストアタックを終えた時点で、ピアストリが1分15秒554で首位浮上。2番手にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3番手にアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)と、メルセデス勢が続いた。一方、フェルスタッペンは13番手、角田は17番手と、レッドブル勢は苦戦の様相を見せる。

 残り4分を切り、路面温度が44度まで下がるなか、2セット目の新品ソフトタイヤを投入したフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が1分15秒281でトップに浮上。ただ、ユーズドタイヤのピアストリが1分15秒211を叩き出し、0.070秒差で首位の座を取り戻す。

 苦戦のレッドブルは2台とも2セット目の新品ソフトタイヤを履いた。フェルスタッペンは1分15秒736をマークし11番手でQ2進出を決める。また、角田はフェルスタッペンから0.163秒差の1分15秒899を記録した。

 その一方で、アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)が1分15秒516をマークし3番手に浮上。さらに、リアム・ローソン(レーシングブルズ)が14番手にタイムを上げるなか、角田は16番手に。15番手のフランコ・コラピント(アルピーヌ)に0.024秒足らずQ1敗退となった。

 Q1敗退は16番手角田、17番手ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、18番手エステバン・オコン(ハース)、19番手ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、20番手アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)の5台となった。

2025年F1第14戦ハンガリーGP 角田裕毅(レッドブル)

■Q2:アントネッリ、トラックリミット違反に泣く

 15分間のQ2開始早々、ターン1、ターン5にわずかな雨粒が落ち始めた。路面温度が40度まで下がるなか、ノリスが1分14秒890をマークして首位に、0.051秒差の2番手にピアストリがつけた。

 マクラーレン勢が1分14秒台をマークして早々にQ3進出安全圏内に収まるなか、フェルスタッペンはQ2最初のアタックでユーズドタイヤを履き1分16秒087を記録。暫定8番手につけ、終盤のニュータイヤでのアタックに備える。

 Q2セッション終盤、序盤に降ったわずかな雨はこの時点では姿を消した。各車ニュータイヤでトップ10入りを目指すなか、安全圏のマクラーレン勢はユーズドタイヤでコース入り。ピアストリはセクター1で全体ベスト更新も、自己ベスト更新までは届かず。

 フェルスタッペンはノリスから0.657秒差の1分15秒547まで自己ベストを更新すると、8番手でQ3進出を決めた。

 Q3進出を決めた10台は、首位ノリス、2番手ピアストリ、3番手ランス・ストロール(アストンマーティン)、4番手ラッセル、5番手アロンソ、6番手ルクレール、7番手ハジャー、8番手フェルスタッペン、9番手ローソン、10番手ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)まで。

 Q2敗退の5台は、11番手オリバー・ベアマン(ハース)、12番手ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、13番手カルロス・サインツ(ウイリアムズ)、14番手フランコ・コラピント(アルピーヌ)、そしてトラックリミット違反で自己ベスト抹消のアントネッリが15番手となった。

2025年F1第14戦ハンガリーGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
大規模改修により新登場となったハンガロリンクのピットビルディング、グランドスタンド

■Q3:ルクレールが会心のアタックでマクラーレンを下す

 ポールポジションを決める最終Q3は12分間。Q3まで2セットの新品ソフトタイヤを残せたのはマクラーレン勢とラッセル、アロンソの4台のみ。セッション前半はハジャーを除く9台がコース入りし、ピアストリが1分15秒398をマークして暫定首位に浮上する。

 0.096秒差の2番手にノリス、0.234秒差の3番手にラッセル、0.627秒差の4番手にアロンソとなり、ユーズド最速はフェルスタッペンでピアストリから0.785秒差の5番手だった。なお、ユーズドでタイヤコースインしたストロールはトラックリミット違反でタイム抹消となってしまう。

 ストロールのタイム抹消が影響したかは定かではないが、アストンマーティン勢は残り6分という早めのタイミングで最終アタックに向けコース入り。アロンソがセクター1最速を更新し、ピアストリの最初のアタックに0.083秒まで迫り暫定2番手。ストロールもノリスに続く暫定4番手に浮上する。

 アストンマーティン勢がアタックを終え、残り2分を切ったところで残る8台がアタックに入った。そんななか、セクター2全体ベストを更新したルクレールが1分15秒372を叩き出し首位に浮上し、ハンガロリンクには驚きと歓声が響きわたる。続けてピアストリがアタックも0.026秒、ノリスは0.041秒とわずかにルクレールに届かず。Q3での風向き変化が、ルクレールの背を押し、逆にマクラーレン2台の勢いを封じるかたちとなったようだ。

 これでルクレールがキャリア通算27回目/今季初ポールポジションを獲得した。2番手ピアストリ、3番手ノリスが続いた。自身のポール獲得を無線で聞かされたルクレールは「わぉ?! マンマミーヤ!」と、喜びと驚きの混じり合った声を発した。

 以下、4番手ラッセル、5番手アロンソ、6番手ストロール、7番手ボルトレート、8番手フェルスタッペン、9番手ローソン、10番手ハジャーとなった。

 2025年F1第14戦ハンガリーGP、70周の決勝レースは3日の日本時間22時(現地時間15時)にスタートが切られる予定だ。

2025年F1第14戦ハンガリーGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2025年F1第14戦ハンガリーGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2025年F1第14戦ハンガリーGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2025年F1第14戦ハンガリーGP オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
2025年F1第14戦ハンガリーGP ランド・ノリス(マクラーレン)


(Text:autosport web)

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