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グランプリのうわさ話:セルジオ・ペレスの支援者たちが2026年に向けてシート交渉
事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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セルジオ・ペレスの支援者たちは、すでにこのメキシコ人ドライバーをF1に復帰させようと本格的に取り組んでおり、アルピーヌに彼を売り込んでいる。フランコ・コラピントはカルロス・スリムのビジネス帝国がスポンサーとなっているもうひとりのドライバーだが、彼が現在ドライブしているマシンを、ペレスが引き継ぐことが提案されたのだ。
アルピーヌの情報筋がスパで語ったところによると、コラピントのシートは脅かされているようだ。フラビオ・ブリアトーレがトト・ウォルフに接触して、アルゼンチン人ドライバーの代わりにバルテリ・ボッタスの起用を試みているほか、カルロス・スリムJr.がブリアトーレにアプローチして、ペレスをコラピントのシートに据えるよう提案したという。
■regist■同じ情報筋によると、ベテランのブリアトーレはペレスがチームに付加価値をもたらすことはないと考え、すぐにその申し出を断ったという。ペレスが2024年に大きく苦戦したことから、ブリアトーレは彼を起用しないことを決めた。そのため、ペレスがグランプリレースに復帰できる唯一の希望は、来年のキャデラックのシートのみとなった。
ルーキーの(アンドレア・)キミ・アントネッリは、カナダGP以降、非常に厳しい時期を過ごしている。しかし、彼が史上最も成功したドライバーから尊敬されていることは、他のドライバーたちが依然として彼を非常に高く評価していることの証となっている。もちろんこの若いイタリア人は、シーズン開幕からベテランのバルテリ・ボッタスからサポートを受けてきた。このフィンランド人は、メルセデスのリザーブおよびテストドライバーとしての仕事を非常に真剣に受け止め、レースウイークにはアントネッリを指導し、ラップタイムやタイヤマネジメントを改善する方法について貴重なヒントを与えてきた。
しかしルイス・ハミルトンも、別のチームでレースをしているにもかかわらず、メルセデスで彼の後任となったドライバーに無償でアドバイスを提供している。アントネッリは、メルセデスとレースエンジニアのピーター・ボニントンとの仕事において豊富な経験を持つハミルトンに、スポーツの技術面についてよく尋ねており、ドライバーズパレードやブリーフィング、またグリッド上でも、ふたりが一緒にいる姿がよく見られる。
ふたりがスパ・フランコルシャンでひどい予選セッションに耐えた後、ハミルトンはメルセデスのモーターホームに赴いてアントネッリと話し合い、現在彼が経験している苦戦の性質について聞くことまでしていた。明らかに、アントネッリはこのスポーツ界の偉人たちに好かれており、敬意を持たれている。これは、彼らがこのイタリア人を潜在的に自分たちの仲間のひとりとみなしていることを示すよい兆候だろう。
オスカー・ピアストリは感情を大っぴらに表現する人物ではないが、ベルギーGPの表彰台の一番上から下を見下ろして、彼にとってとても大切なふたりの人たちを見たとき、大きな笑顔を浮かべた。ピアストリの父親と父方の祖父が、明らかに喜び感動している様子で彼を見上げていたのだ。
オスカーの父親は1年に数回グランプリを観戦しているが、マクラーレンのドライバーである彼はこの勝利を祖父に捧げて、「これは祖父がオーストラリア国外で観戦する初めてのレースなんだ」と明かした。さらに彼は、「スペインにいる姉のひとりにとっても、オーストラリア国外での初めてのレースになったので、いい週末だった」と振り返った。
さらにチャンピオンシップリーダーである彼は、「これで祖父も同じようになったから、残りのレースには家族をひとりずつ呼んで観戦してもらう必要があるかもしれない」と冗談めかして語った。そして、この勝利を祖父に捧げる決断を弁明し、「この勝利を捧げるのに一番ふさわしい人だと思った。そうするのがいいことだとね」と締めくくった。