去就が注目されるフェルスタッペン、ホーナー退任の影響を否定「来年どこで走るかという決断を左右することはない」
レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、F1ベルギーGP前の木曜メディアセッションにおいて、クリスチャン・ホーナーの解任について語った。フェルスタッペンは、CEOおよびチーム代表を務めたホーナーの離脱が、自分の将来への決断に大きな影響を与えることはないと述べている。
ホーナーをレッドブルのすべての役職から解任するというレッドブル社の決定は、フェルスタッペンのマネジメント陣の意向に沿ったものであり、マックスを引き留めるための措置であると多くの人々が考えている。しかしフェルスタッペンは、ホーナーがいなくなったため残留を決めるというような考え方はしていないと示唆した。
フェルスタッペンは、イギリスGPとベルギーGPの間の2週間のインターバルに、新しいボスと何度もミーティングを重ねたという。
ホーナー解任という決定に同意するかと問われたフェルスタッペンは、「分からない。最終的には、経営陣と株主たちが変化を望んだのだ」と答えた。
「チームを運営しているのは彼らだ。僕はドライバーであり、彼らが何を決定しようと、それは完全に彼らの権利の範囲内であり、彼らは自由にできる。基本的にはそういうことだった」
フェルスタッペンは、ホーナー解任については「発表の半日前に知らされた」と言う。
「株主たちから知らされた。僕は彼らと良好な関係を築いている。チーム内の何人かに公表前に知らせるのは、ごく普通のことだと思う。それは標準的なやり方だよ」
この決定に驚いたかと問われた際、フェルスタッペンは明言を避け、「この世界では、そういったことは起こり得る。だから、彼らから知らされた時、僕は『ああ、そうか』と思った」と答えた。
「ただ、彼らは『これが我々の決定だ』と言って電話を切ったわけではない。僕たちはそれについて会話を交わした。詳細についてここで語る必要はないが、僕は『あなた方がこれが進むべき道だと思うなら、僕はドライバーなのだから、あなた方が決めたことが僕たちの進む道だ』と答えた」
フェルスタッペンは元ボスであるホーナーへの敬意も示した。
「過去20年間のレッドブルを振り返れば、僕たちは多くの素晴らしい年を過ごし、素晴らしい結果を得てきた。当然ながら、うまくいかなかった年もある。そして直近の1年半は、僕たちが望んだようなものではなかったと思う。でも、僕たちはこの20年間に感謝しているし、特に僕にとっては、レッドブルの一員となってからの10年、11年はずっと記憶に残るものだ」
「僕とクリスチャンとの関係は変わらない。彼は今週末はここにいないが、それでも僕にとっては第二の家族のような存在だ。クリスチャンとは話をした。彼と話せてよかった」
フェルスタッペンがこの日の会見ではっきりさせたことのひとつは、自身の観点からすれば、今回のトップの交代は、2026年にどこで走るかという自分の決定に一切影響を与えないという点だ。
「将来の自分の決定に関して、今回のことは全く関係ないと思う。唯一重要なのは、マシンの開発に取り組み、それを可能な限り速くすることだ。さっきも言ったように、過去1年半は自分たちが望んだような結果にはなっていない。今は、今年いくらかでも競争力を高めようとしているし、もちろん、新レギュレーションの下で向上するために努力している」
雰囲気を和らげようとするように、フェルスタッペンは冗談交じりに「明日、目が覚めない可能性もあるし、そうなれば運転どころではない。人生は予測不可能だ」と言い、その後に「全体的に見て、僕は今の状況にとても満足している。新しい契約を結んだ時に、キャリアの終わりまでここで走るという目標を立てた。今もそれは変わらない」と述べた。
また、休暇中にメルセデス代表トト・ウォルフとサルデーニャ島で会ったと報じられた件についても聞かれたフェルスタッペンは、「僕は海で泳いでいた」と明かした後、「そういったことは全く気にしない。僕は友人たちや家族と一緒に休暇を過ごしていた。そして他の人々が同じ時期にそこにいても、それはあり得ることだ。あの島にいるのは僕とトトとその家族だけではない。同じ島に行けば、そういうことは起こり得る」と語った。