ホーナー解任に「驚かなかった」とマクラーレンのブラウン。ドライバー移籍の噂には関心を示すも静観
マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザク・ブラウンは、クリスチャン・ホーナー代表を解任するというレッドブルの決定には「驚かなかった」と認め、この決定の唯一衝撃的な要素は「おそらくタイミングだった」と語った。
ブラウンとホーナーは長年にわたり互いを非常に嫌悪しており、理由は知られていないが個人的な確執を抱えてきた。それとは対照的に、ホーナーとメルセデスF1のチーム代表トト・ウォルフの間にある明らかな対立は、マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンが異例とも言える頻度でコース上のインシデントに巻き込まれ、大きな物議を醸した2021年シーズンの結果として生じたものだ。
ブラウンとホーナーの対立は、以前から完全に個人的な性質のものに見えた。彼らはふたりとも、グランプリの週末に開催される記者会見などのFIAのイベントで、隣同士に座らざるを得なかったときでさえ、敵意を隠そうとはしなかった。
ライバルがいなくなった現在の瞬間を、ブラウンはおそらく楽しんでいるだろうが、彼はカナダのテレビ局『TSN』とのインタビューを含め、他人の不幸を喜ぶような素振りは一切見せないようにしている。ホーナーの解任について反応を問われると、ブラウンは即座に「私は驚かなかった」と答えた。
「タイミングについては驚いたかもしれないが、結果には驚かなかった」
「ここ数年、多くのドラマがあり、そのドラマは一向に収束する気配がない。もしかしたら悪化し始めているのかもしれないので、シーズン半ばのいつ物事が起きても不思議ではない」
それでもブラウンはマクラーレンの立場から、「我々は今も全力を尽くし、チャンピオンシップに完全に集中している」とはっきり語り、「レッドブルには今もマックスがおり、ドアをノックしているので、我々はそのことに注意を払う必要がある。彼らは以前に大変な成功を収めているので、非常に大きな力を持っている」と、自身のチームに警告した。
一方でブラウンは、ホーナーが別の役割を担ってF1に復帰する可能性について問われると、「彼の年齢とモータースポーツでの経歴を考えると、モータースポーツ界のどこかに彼が姿を現さないとしたら驚きだ」と認めた。しかしホーナーとは親しい間柄ではないため、ブラウンには、その役割がどのようなものになるかまったくわからないという。
「彼が他に何に関心を抱いているのか、サッカーチームを運営したいのか、あるいは何か他のことに興味を持っているのか、それは私にはわからない。様子を見ることになるだろう」
最後に、フェルスタッペンがメルセデスと接触しているといううわさが流れており、レッドブルがランド・ノリスまたはオスカー・ピアストリをマクラーレンから引き抜こうとする可能性があることについて、「オスカーとランドにはとても満足している」とブラウンは明言し、フェルスタッペンの将来については、「私は関心を持って見ているだけの傍観者だ。私は自分のドライバーのラインアップに非常に満足しているので、携帯電話に表示されるもの以外に時間を費やすことはない」と説明した。