2025.07.21

【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:ルノーの暫定CEO決定も不安定な状況が続くアルピーヌF1


2025年F1第12戦イギリスGP ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
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 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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 アルピーヌF1チームの将来は依然として不透明なままとなっている。ルノーは、同社の新たなトップの選出プロセスが続く一方で、暫定CEOに最高財務責任者(CFO)のダンカン・ミントを任命した。その一方で、CEOのエグゼクティブアドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレには小さな救いの手が差し伸べられ、彼はエンストンを拠点とするチームの運営をあと2、3カ月は続ける予定だが、この状況はアルピーヌのF1での将来を取り巻く不確実性を長引かせるだけだ。

 なぜなら、ルノーの暫定CEOは、レースチームの将来に直接影響を与えるような大きな決断を下す見込みは薄く、F1チームのための確固たる解決策を見つけるよりも、暫定的に率いるグループにとってより緊急性の高い問題に集中することを選ぶだろうからだ。

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 ルノーの2025年第1四半期の決算結果は予想を大きく下回っており、この状況の改善がミントの最優先事項となるだろう。したがって、アルピーヌのF1における展望に大きな変化は期待できない。売却の見込みは薄く、ブリアトーレの交代は将来のCEOの議題となるかもしれないのだ。

■メルセデスのプライベートテスト

 メルセデスはスペイン南部で2日間のプライベートテストを実施し、バルテリ・ボッタスが歴史あるヘレス・デ・ラ・フロンテーラ・サーキットを200周以上走行した。このフィンランド人ドライバーは、2023年仕様のW14を使用したので、TPC(旧車テスト)に分類され、ピレリのデモタイヤの装着が義務付けられた。

 メルセデスはテストの詳細を一切明かさず、ソーシャルメディアで非常に活発に活動しているボッタスも自身のメディアで数枚の写真を共有しただけだった。チームに近い情報筋によると、ベテランのボッタスは幅広いセットアップソリューションを試す任務を負っていたという。メルセデスは、路面温度が35℃を超える状況でマシンの競争力を発揮するのに引き続き悪戦苦闘しているためだ。

 アンダルシアの気象条件はメルセデスにとってまさに望みどおりで、水曜日の気温は焼けつくような41℃に達し、昼食の時間帯にはターマックの温度がなんと60℃に達した。しっかり身体が仕上がっているボッタスは、2日間の走行の終わりまでにグランプリ3回分以上の距離を走りきり、8周から10周の走行に重点を置いていた。

 彼のプログラムは、メカニックがマシンのセットアップに大きな変更を加える任務を負っていたため、長時間のピットストップが数回行われたのが特徴的だった。ハンガリーGPでは気温が高くなることが予想されるため、このテストでメルセデスが求めていた答えが得られたかどうかは、2週間以内にわかるだろう。

■リカルド復帰のうわさ

2024年F1第18戦シンガポールGP ダニエル・リカルド(RB)
2024年F1第18戦シンガポールGP ダニエル・リカルド(RB)

 キャデラックのチーム代表グレアム・ロードンは、まだ空いているアメリカのチームの来年のシートふたつについて、ダニエル・リカルドが候補として挙げられているといううわさを否定した。公平に言えば、このオーストラリア人ドライバーはレースに復帰する意志を一切示していないが、キャデラックへの加入交渉中との報道は一部で続いている。

 シルバーストンでのイギリスGP中、ロードンはリカルドが「もはやF1には興味がないと公言している」と指摘し、「彼に引退を思いとどまらせるのは私の仕事ではない」とつけ加えた。前回はマルシャを率いていたロードンは、次のように説明した。「もし私が誰かを説得する必要があるとしたら、それは間違った人物だ。F1ドライバーに、マシンに飛び乗るよう説得する必要などない」そして、リカルドの考えを変えようとは「絶対にしない」と締めくくった。



(Translation: AKARAG)

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