ハースF1テストに参加予定の坪井翔「新しい景色を見ながら、新しい目標を設定したい」
スーパーフォーミュラ第6戦&第7戦が行われる富士スピードウェイでの金曜練習走行後、メディアミックスゾーンに坪井翔(VANTELIN TEAM TOM'S)が登場。8月6日、7日に富士スピードウェイで走行することが発表されたハースF1でのTPC(Testing of Previous Cars/旧型車両)プログラムについて話が及び、坪井はF1初テストへの期待を改めて語った。
「本当に嬉しかったですね。ダブルチャンピオンを獲ったので、そういうチャンスがあれば嬉しいなとは思っていました。今はトヨタのドライバーにF1マシンに乗るチャンスが広がってる中で、希望としてはもちろんあったのですけど、それが実現するかどうかは僕がコントロールできる話ではないので、そういう話をいただけた時は本当に率直に嬉しいかったです」とF1初テストについて話始める坪井。
「やっぱり、小さい頃から乗りたいと思ってた、その憧れのクルマに乗れるというのは、どんな状況であれ、どんなテストであれ、なかなかないことだと思うので率直に嬉しいです」と改めて喜びを語った。
昨年、ハースF1とTGR(TOYOTA GAZOO Racing)が技術提携を発表し、その提携のドライバー育成の一環として平川亮、宮田莉朋、さらに小林可夢偉などのトヨタドライバーがこれまで2023年にF1シーズンを戦ったハースのF1マシン、VF-23などの旧車でテスト走行を行っているなか、2024年のスーパーフォーミュラ、そしてスーパーGT500クラスのダブルチャンピオンを獲得した坪井にもそのチャンスが巡ってきたかたちとなった。
さらに、これまでのドライバーがドライブした状況と異なるのは、坪井の走行舞台が走り慣れた富士スピードウェイになるということ。そして、現役のハースのリザーブドライバーでもある平川もこの富士テストに参加するということで、セットアップの方向性やタイムのターゲットとして、いろいろ見どころの多い内容となる。
当然、坪井本人としてもこのF1での走行機会を今後の自身のキャリアにつなげたいという思いがある。
「もちろん、その先も乗れるチャンスがあれば、やっぱりレースにも出てみたいという欲も全然出てくると思います。1個クリアすれば、また1個目標が出てくると思うので、たぶん、1回乗ったらそんな風になるんじゃないかなと予想はしてます」と坪井。
「でもまずはどんな景色なのか。他の海外のサーキットでいきなりのF1走行だと、比較対象が僕の中になく思い出作りのようになってしまうので、富士という知っているサーキットで乗れるというのは大きい。新しい景色を見ながら、新しい目標を設定するのもそうだし、自分の走りの幅を広げるという意味でもすごく貴重な機会になると思うので、いいテストにしたいなと思います」
「今のF1はエアロカー(グランドエフェクトマシン)なので、コカ・コーラコーナーとか100Rはたぶん、尋常じゃないスピードで曲がるはずなので、セクター2の高速コーナーがどんな感じで曲がるのかなというのはすごく楽しみです」
2日間にわたって、しかも富士スピードウェイで見ることができるF1テスト。当日は一般開放もされる予定とのことで、レースファンにとっても貴重な機会になりそうだ。