ホーナーとともに、広報担当者などふたりが退任。レッドブルの広報活動にも影響か/F1 Topic
通常とは異なる形でメディアへ発表されたレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表の退任。そうなった理由のひとつとして考えられるのは、今回のレッドブルの人事異動が、ホーナーだけでなかったことが関係しているのかもしれない。
複数の情報を総合すると、ホーナー以外にもふたりのスタッフが退任したという。ひとりは、レッドブルでチーフ・マーケティング兼コマーシャル・オフィサーを務めていたオリバー・ヒューズ。2017年にレッドブル・アドバンスト・テクノロジーズ(RBAT)に加入したヒューズは、先見の明を持つパートナー企業が開発した最先端のテクノロジーソリューションを取り入れ、RBATが業界のリーダーとなる革新的なエンジニアリングを担ってきた。その後マーケティング部門に移動し、チーフ・マーケティング・オフィサーを経て、昨年6月からチーフ・マーケティング兼コマーシャル・オフィサーに昇進していた。
そして、このRBATのCEOもホーナーが務めていた。
もうひとりは、グループ・ディレクター・オブ・コミュニケーションズとして広報およびSNS活動を統括していたポール・スミスだ。F1の広報はドライバーにそれぞれひとりずつがつき、それとは別にチーム代表にもうひとりがつく。スミスは2022年からホーナーを担当してきた。
ホーナーを担当するとともに、レッドブルの広報を統括していたスミスが役職から外れたことで、レッドブルのF1活動を統括するオーストリアに本部を構えるコーポレート・プロジェクト・アンド・インベストメンツが、イギリスを拠点にしているレッドブルとイタリアを拠点としているレーシングブルズの広報業務をコントロールしたと見られる。その結果、レーシングブルズがローラン・メキースのレッドブル移籍を発表したのに対して、レッドブルの広報は沈黙したままとなり、代わってコーポレート・プロジェクト・アンド・インベストメンツがオリバー・ミンツラフCEOの声明を発表することとなったと考えられる。
つまり、今回のホーナー退任は広報にも事前に通達することなく、限られた社内トップだけで下された決定だったということが推測できる。そして、それが意味することは、今後、徐々に明らかになるだろう。