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グランプリのうわさ話:アルピーヌで結果を残せないコラピントが解雇の危機
事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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フランコ・コラピントは、エミリア・ロマーニャGPでジャック・ドゥーハンに代わってピエール・ガスリーのチームメイトになって以来、アルピーヌに好印象を与えることができておらず、先週末のイギリスGP中に起きたふたつのインシデントにより、即刻解雇の深刻な危機に瀕している。
アルゼンチン人ドライバーのコラピントは、2回のフリー走行セッションでガスリーよりも速く非常にポジティブな週末を送っていた。しかし、彼はQ1の最終ラップですべてを失った。最終コーナーでスピンし、A525の損傷が大きすぎて安全にピットに戻ることができなかったため、マシンを停めるように指示されたのだ。
■regist■グリッド最下位となったコラピントだが、チームが新品のパワーユニットを彼のマシンに搭載することを決定したため、ピットレーンからレースをスタートせざるを得なかった。しかし、結局コラピントは決勝レースでコースに出ることができなかった。チームによると「ドライブラインの問題」により、彼がレースをスタートできなかったと述べている。
シルバーストンでイギリスの情報筋は、この問題はスタート手順中にドライバーが犯したミスが原因だと明かし、彼はイモラでのQ2の開始時にも同様のミスを犯していたと指摘した。その際、コラピントはファストレーンでストールし、メカニックが彼をラインから引き離すまで後続の全員をブロックしていたという。もしそうだとしたら、コラピントは今や非常に不安定な立場にいることになる。ブリアトーレは忍耐強い人物ではなく、積極的にバルテリ・ボッタスを追ってコラピントのシートを奪おうとしているのだ。
トト・ウォルフは、シーズン終了までバルテリ・ボッタスを貸し出す可能性について最初に問い合わせてきたのは、アルピーヌF1チームのエグゼクティブ・アドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレだったと明かした。フィンランド人ドライバーの現在の主な優先事項は、2026年のフルタイムシートを確保することであり、キャデラックでの実現にかなり近づいているため、彼のマネジメント陣営は、アルピーヌとの話し合いにあまり関与していない。
ボッタス自身はレッドブル・リンクで、「ブリアトーレと少し話をした」と認めたが、ウォルフは今回、ブリアトーレが彼と連絡を取っていたことを明かし、シルバーストンでふたりは「実際、何回も話をした。バルテリの起用にふたたび関心が高まっているのは明らかだ」と語った。
イギリスGPの期間中、土曜日の午後にウォルフは次のように認めた。「今日はフラビオと会って、バルテリについて話をした。バルテリへの関心がまた高まっているようだ。彼はこのシートにふさわしい。もし誰かが彼をレーシングドライバーとして選んだら、私たちは彼を行かせるつもりだ。もちろん、目尻に涙を浮かべながらね」
しかしウォルフは、「結局のところ、私は友人として彼にアドバイスをしている。バルテリは、最終的には彼のマネジメント陣とともに決断を下す。私は目立たないように、裏方に徹するようにしている」と認めた。
今のところ、ボッタスのマネジメント陣はアルピーヌとの話し合いには直接関わっていない。しかし、彼がキャデラックと契約し、来年のレースに向けてさらに準備を整えられるようアメリカ側が彼にできるだけ早くレースに復帰するよう促したら、状況は急速に変わるかもしれない。
ニコ・ヒュルケンベルグが239回目(!)のレースでF1の表彰台フィニッシュを果たしたという事実は世界中で話題となり、誰もがこのベテランドイツ人のことを喜んだ。ヒュルケンベルグの才能はパドックでは広く認められているが、彼のキャリア選択、いくつかのミス、そしていくつかの機械的な問題により、彼はグランプリ終了時にトップ3に入ることができていなかった。
しかし、ある記録保持者が脱落すると、別の記録保持者が現れる。“表彰台未登壇グランプリ出走最多記録”リストの新たなリーダーは、ドイツ人のエイドリアン・スーティルとなった。スパイカー、フォース・インディア、ザウバーに所属していたスーティルは、128回のグランプリに出場したが表彰台に上がれなかったため、今回この望まれないリストにおいてヒュルケンベルグの座を引き継いだ。
2011年、スーティルがビジェイ・マリヤのチームでレースをしていたとき、実はふたりはチームメイトだった。ヒュルケンベルグは資金力のあるパストール・マルドナドの移籍でウイリアムズのシートを失ったため、フォース・インディアのサードドライバーとなったのだ。
スーティルにとってこれまでのベストリザルトは、2009年イタリアGPでの4位だった。驚くべきことに、スーティルはこのレースをグリッドの最前列からスタートしたが、日曜日にはブラウンGPのルーベンス・バリチェロとジェンソン・バトンのコンビ、そしてフェラーリのキミ・ライコネンに敗れた。