ハジャー、レーシングブルズに満足の一方で「僕は挑戦する」とレッドブルのシートにも意欲を見せる
レーシングブルズのアイザック・ハジャーは、2025年F1シーズンのエース候補として急速に注目を集めており、F1界で最もプレッシャーのかかるシートに就くことを躊躇していない。
レッドブルに移籍し、その後角田裕毅と入れ替わる形でレーシングブルズに再加入したチームメイトのリアム・ローソンを、ハジャーは上回っている。また彼は、今シーズンこれまでのレースの半分でポイントを獲得しているため、マックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブル・レーシングに招集される可能性があるとの憶測が広まっている。
レッドブルでフェルスタッペンのチームメイトとなるドライバーたちが直面する悪名高い困難があるにもかかわらず、20歳のアルジェリア系フランス人の新人ハジャーは、チャンスが与えられればためらうことはないと語る。F1のポッドキャスト『Beyond the Grid』で、招集に応じる準備ができているか尋ねられると、ハジャーは「いや、でも僕は挑戦するよ」と率直に答えた。
「僕はファイターだ。それだけのことだ」
「僕を突き動かすのは、世界最高のドライバーたちと戦うということだ。マックスがチームメイトになったら、本当に沢山のことを学べると思う」
ハジャーはまた、フェルスタッペンの姿勢を称賛し、次のように述べた。
「彼はとても落ち着いた人だと思う。物事が順調に進んでいる限り、彼は誰とでもうまくやっている。彼はかっこいい人だよ」
「レッドブルのジュニアドライバーとして自然な軌道は、レッドブルに行くことではないだろうか?」
それでもハジャーは、大げさな期待に惑わされて現状から目をそむけるつもりはない。
「チームには本当に満足している。僕は毎週末、本当にたくさんのことを学んでいる。僕はそれを続けていきたいだけだ。ただそれを楽しみたい。他のドライバーたちとの戦いを楽しんで、自分自身を失望させないようにしたい」
ハジャーは2023年のFIA F2で厳しい戦いを強いられ、他に6人のジュニアドライバーがいるなかで選手権14位に終わったため、レッドブルからはほぼ考慮の対象外とされていた。しかし、最終的に彼に救いの手を差し伸べたのはレッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコだった。
「僕はヘルムートとは誠実な関係を築いている。彼は基本的に僕にF1のシートを与え、F1のチャンスと道筋、軌道を与えてくれた人だ。だから僕はそのことに感謝している」とハジャーは説明した。
「僕の最初のF2シーズンは、一種の悪夢だったことを覚えている。そして彼は信じ続け、僕に2度目のチャンスを与えてくれた。そして僕はそれに挑戦して結果を出した」
困難な時期にあっても干渉しないマルコのスタイルは、ハジャーが回復力を築く助けになった。
「僕はあまり(マルコと)接触していなかった。彼は僕に任せてくれていたけれど、それがよかったと思う。僕に余分のストレスをかけたが、それは賢明だったと思う」
そうした支援のなか、2024年にブレイクスルーを果たしてF2を選手権2位でフィニッシュしたハジャーは、F1に昇格した。そして彼がレッドブルのメインチーム入りする可能性は、もはや「できるかどうか」ではなく「いつ」という問題となった。