【決勝日コメント】
角田裕毅がピットレーンから10位入賞「クラッシュへの苛立ちはまだ消えないが、チームにお返しができてよかった」
2025年F1エミリア・ロマーニャGP決勝で、レッドブルの角田裕毅はピットレーンからスタートし、10位入賞を果たした。
予選Q1で大クラッシュを喫した後、レッドブルは角田のパワーユニット(PU)の全エレメント(ICE、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-K、エナジーストア、コントロールエレクトロニクス、エキゾーストシステム)の交換を行うことを決めた。そのうち、シーズン3基目のエナジーストアとコントロールエレクトロニクスについては、1シーズンで使用できる基数を超えていた。さらに、パルクフェルメ下で、異なる仕様のコンポーネントに交換されたため、角田はレースをピットレーンからスタートすることを求められた。
角田はハードタイヤでスタート、他のドライバーたちのピットストップにより、一時10番手まで順位を上げたが、その後、フレッシュタイヤを履いたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)に抜かれ、12番手走行中に、バーチャルセーフティカーが導入。このタイミングで29周目にピットストップを行い、ミディアムタイヤに交換した。
セカンドスティントは14番手からスタート。カルロス・サインツ(ウイリアムズ)にかわされた後、古いタイヤを履いていたランス・ストロール(アストンマーティン)、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)を抜き、11番手走行中にセーフティカーが出動。角田はステイアウトし、順位をキープ。54周目にニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)を抜いて10番手に浮上、レース終盤は、すぐ後ろにタイヤ交換後のアロンソが迫ってきたが、0.804秒差で押さえ切り、角田は10位1ポイントをつかんだ。
■角田裕毅(オラクル・レッドブル・レーシング)
決勝=10位(63周/63周)
ピットレーンスタート/タイヤ:ハード→ミディアム
「厳しい週末でした。昨日の(クラッシュの)後にメカニックたちは膨大な作業に取り組み、僕のマシンを準備してくれました。たとえたった1ポイントであっても、チームに恩返しができ、彼らの働きに対する感謝を伝えられてうれしいです。ささやかなポイントですが、少なくともチームにとって役に立つものです」
「昨日のことにまだフラストレーションを感じていますが、今日は、それを振り払い、全力を尽くしました。そうしてピットレーンからのスタートにもかかわらずトップ10に入ることができました」
「今週末、僕たちは一歩前進しました。予選に向けてはセットアップを大きく変更したものの、昨日から今日にかけてはセットアップをあまり変えず、レースでより多くの時間を使ってマシンを学び、経験を詰めたことは良かったです」
「マクラーレンをもっと長く後ろにとどめようとしました。でも彼らの方が新しいタイヤを履いていたため、グリップが優れていました。セーフティカーも興味深い状況を生み出しました」
「このマシンに関して適応すべき部分がまだ残されています。今は、次戦モナコの予選と、今後数戦で結果を出すことに、気持ちを集中させています」
「マックス(・フェルスタッペン)の優勝と、素晴らしい仕事をしたチーム全体の今日の結果に対し、お祝いの言葉を贈ります」