マクラーレン、今年もメキシコシティGPのFP1でパト・オワードを起用へ「昨年の貢献は高く評価されている」
マクラーレンF1は、NTTインディカー・シリーズに参戦するパト・オワードが、今年10月のF1第20戦メキシコシティGPでアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスに登場し、母国のコースでフリー走行1回目を担当すると発表した。この決定は、2025年のF1シーズンで義務付けられている若手ドライバーの走行枠のひとつを満たすものだ。
マクラーレンF1チームでのオワードの歩みは、着実に積み重ねられてきた。彼はまず2021年にアブダビで行われた若手ドライバーテストに参加し、その後2022年のアブダビGPのFP1でF1の公式セッションデビューを果たした。それ以後、彼は2023年のアブダビGPと2024年のメキシコシティGPのFP1セッションで走行した一方で、旧型車でのテスト(TPC/Testing of Previous Cars)プログラムによるマクラーレンのプライベートテストにも参加した。
26歳のオワードが、メキシコシティで将来のチャンスを掴んだことは、マクラーレンにおける彼の役割が拡大していること、また、彼にインディカーとF1の間の溝を埋める能力があることの証しだ。
マクラーレンは、オワードがランド・ノリスとオスカー・ピアストリのどちらと交代するかまだ発表していないが、F1の最新の規則では、シーズン中に各ドライバーが2回ずつFP1セッションでマシンをルーキードライバーに使用させることが義務付けられているので、オワードのような新進のドライバーにもチャンスが確保されている。
「今年、メキシコでのホームレースのFP1で、ふたたびマシンに乗れることに興奮している」と、現在NTTインディカー・シリーズで4位につけているオワードは語った。
「前回のメキシコシティのファンは信じられないほど素晴らしかったし、チームが計画していたプログラムからすべてを引き出すことができ、最高の気分だった」
「今年もザク(・ブラウン/マクラーレン・レーシングCEO)、アンドレア(・ステラ/マクラーレンF1のチーム代表)、そしてチーム全員と一緒に仕事ができるのを楽しみにしている」
彼のコメントは、情熱的なメキシコの観客との深い絆と、個人的に意味のあるサーキットでマクラーレンのために結果を出したいという熱意を反映している。マクラーレンF1のチーム代表アンドレア・ステラは、オワードの貢献と、役割に対する準備の姿勢を称賛した。
「昨シーズンのパトの貢献は高く評価されているし、インディカーでは引き続き好成績を残しているので、フリー走行1回目にふさわしいドライバーだ」
「これにより、パトはさらなる知識を得ることができるだろう。彼は、2年目もリザーブドライバーのグループの一員として引き続き起用可能となるので、必要に応じて呼び出せるドライバーの幅広いプールが確保される」
ステラの発言は、ドライバーとしてだけでなく、マクラーレンのより広範なモータースポーツエコシステムにおける戦略的資産としてのオワードの価値を強調している。今年10月のレースウイークは、メキシコのスターが地元のファンと交流し、F1の苛烈な世界で自身の多才さをさらに証明するチャンスとなるだろう。マクラーレンにとって、これは世界的なレースへの野望の精神を体現するドライバーへの信頼を示す機会となる。