F1 Topic:アメフトでお馴染みの『グリディ』を披露したピアストリ。何かの縁を感じさせる著名選手の直伝ダンス
2025年F1第6戦マイアミGPで優勝したオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が、パルクフェルメにマシンを停めた後、マクラーレンのスタッフの前でダンスを披露した。
これは主催者から招待を受けて、マイアミ・インターナショナル・オートドロームを訪れていたNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)、いわゆるアメフトのミネソタ・バイキングスというチームに所属するジャスティン・ジェファーソンから教わった『グリディ』と呼ばれている、タッチダウン(アメフトで得点)したときに踊るアメリカでは有名なダンスだ。
ジェファーソンから「次のレースで勝ったときに、是非グリディをやってね」と言われ、固く握手したピアストリ。まさかの4番手スタートとなったマイアミでいきなりそのチャンスが訪れるとは思っていなかったようで、ジェファーソンから教わったやり方とは少し違った、ピアストリ流グリディとなってしまったのはご愛嬌か。
さて、アメフトに明るくない方にとって、ジェファーソンが踊っているダンスがなぜ『グリディ』と呼ばれているか、不思議に思っていることだろう。
元々グリディはジェファーソンのオリジナルダンスではなく、別の人物が始めたダンスだった。その人物とはルイジアナ出身のアレン・デイビス。このデイビスの愛称が『Lil' Griddy』ということから、このダンスをデイビスの愛称の一部をとって『グリディ』と呼ばれるようになった。
現在はミネソタ・バイキングスというチームに所属しているジェファーソンだが、大学はアレン・デイビスの出身地であるアメフトの強豪ルイジアナ州立大学(LSC)に所属していた。ジェファーソンが在籍していた2019年は全米制覇を成し遂げたほど強く、LSCがテキサス大学との試合でジェファーソンがタッチダウンを決めた際に、このグリディをお披露目したことで一躍有名となり、アメフト界だけでなく、日常的に何かうれしいことがあったときに踊る『喜びの舞』として全米にブレイクした。
ちなみにジェファーソンは昨年4年間で1億4000万ドル(約198億円)という大型契約にサインしたアメフト界のスター選手。背番号は『18』。ピアストリは『81』なので、これも何かの縁かもしれない。
「これが最初で最後のグリディになる」とピアストリは語っているが、逆転優勝を決めたマイアミで弦を担いで、次戦エミリア・ロマーニャGP以降も、優勝したときに再びお披露目するかもしれない。