【決勝日コメント】
予選で苦しんだハミルトンが速さを発揮、オーバーテイクを連発「進歩を感じる。今までとは違う領域に入れた」
2025年F1バーレーンGP決勝で、フェラーリのシャルル・ルクレールは4位、ルイス・ハミルトンは5位を獲得した。
ふたりとも大部分の他のドライバーとは異なり、ミディアムタイヤでスタート。ルクレールはジョージ・ラッセル(メルセデス)のグリッド降格により、2番グリッドに繰り上げられて決勝を迎えたが、スタートで4番手にポジションを落としてしまった。ソフト勢より長くファーストスティントを走り、17周目に1回目のピットストップを行い、再びミディアムを装着。ルクレールはセカンドスティントでランド・ノリス(マクラーレン)をかわして3番手を走行した。
その後、セーフティカーが出動したタイミングで大部分のマシンが32周目に最後のピットストップを実施。フェラーリ勢もこの周にタイヤ交換し、ハードタイヤかソフトタイヤかの選択で、フェラーリはハードを選んだ。ルクレールは最終スティントで、ミディアムタイヤのノリスと戦ったが、52周目に抜かれて、4位でフィニッシュした。
ハミルトンもルクレールと同じく、ミディアム/ミディアム/ハードの戦略で走行。予選で苦戦し、9番グリッドからのスタートとなり、そのポジションを守って序盤を走行、カルロス・サインツ(ウイリアムズ)を抜き、その後、17周までファーストスティントを延ばして1回目のピットストップを実施した。
ミディアムで11番手からスタートしたセカンドスティントで、ハミルトンは目覚ましいペースを発揮。角田裕毅(レッドブル)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)らをかわして、5番手走行時に2回目のピットストップを行った。
しかしその後、ハードタイヤでハミルトンは苦労し、5番手から上に上がることができないままフィニッシュした。5位は移籍後ここまでの最高位だ。
■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリHP)
決勝=4位(57周/57周)
2番グリッド/タイヤ:ミディアム→ミディアム→ハード
「このようなレースの後では後悔は全くない。僕たちとしては、もう少しペースを見つけ出していくだけだ」
「最初のスティントでは少しプッシュし、第2スティントではペースが向上したが、セーフティカーにより状況がリセットされた後は、マクラーレンやメルセデスのジョージ(・ラッセル)と戦えるだけのペースがなかった」
「全体的に見て、特定のタイプのコーナーでロスしているというわけではなく、全体的にグリップがもっと必要だ」
「来週のジェッダでは、アップグレードの効果をより深く理解できるだろう。そこで何がわかるか楽しみにしている」
■ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリHP)
決勝=5位(57周/57周)
9番グリッド/タイヤ:ミディアム→ミディアム→ハード
「全体的に、堅実なレースができたと思う。まずまずのスタートを切り、序盤に少しポジションを上げた。ミディアムタイヤでのミドルスティントでは力強さを感じ、オーバーテイクを繰り返すことができた。マシンのペースが良く、これまでのレースでは入ることができなかったパフォーマンスウィンドウを維持しながら、プッシュすることができたんだ」
「ハードコンパウンドではバランスが少し悪化したが、全体的には満足している。チームに感謝したい。戦略とピットストップが非常にうまく実行され、それがレースに大きな違いをもたらした」
「今週末から良い教訓を得ることができたので、この勢いをジェッダに持ち込みたい。いつも応援してくれているティフォシの皆には、心から感謝している。皆のサポートは僕にとって本当に大きな意味を持つ」
(走行後の会見で語り)「今日のミドルスティントでは、マシンと一体になって走り、ペースが良く、前進していると感じた。あのペースをレース序盤や終盤、そして予選でも発揮する必要がある。何を追求すべきか、分かっているんだ」