PU会議に参加したHRC/ホンダ渡辺社長「各マニュファクチャラーの違いが見えた」レッドブルでの岩佐の走りも評価
2025年4月11日(金)、バーレーンでF1のパワーユニットに関する会議が開かれ、2026年以降のF1に参戦する7つのパワーユニット(PU)マニュファクチャラーが参加した。会議に出席したホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治代表取締役社長は、特に話せることはないとしつつも、各メーカーの考え方の違いが見えたと明かした。
またバーレーンGPのフリー走行1回目には、オラクル・レッドブル・レーシングから岩佐歩夢が参加し、角田裕毅とともにレッドブルの2台のマシンを日本人ドライバーが走らせた。これについて渡辺社長は、岩佐への評価と、改めてレッドブルと最後まで手を抜かずにやっていくことを語った。
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──今回のバーレーン訪問の最大の目的はなんでしょうか?
渡辺康治HRC社長(以下、渡辺社長):「もちろん、パワーユニット(PU)マニュファクチャラーとFIA、そしてF1との会議に出席するためです。このために、いろいろと仕事を整理して、やってきました」
──今日、4月11日の金曜日の午前11時から行われたと聞いています。場所は?
渡辺社長:「サーキットではなく、マナマ市内の某ホテルです」
──話せる範囲で何かコメントは?
渡辺社長:「何も話せません」
──噂では「アウディの代表は会議が始まって10分で退席した」と言われていますが、本当ですか?
渡辺社長:「いえ、それはガセネタです。誰も退席せず、最後まで話し合いに参加していました」
──時間はどのくらいだったのですか?
渡辺社長:「2時間程度でした」
──詳細は何も話せないとして、ホンダとしてはハッピーでしたか?
渡辺社長:「基本的には、継続議論ということです。それぞれのPUマニュファクチャラーが、それぞれの意見を言ったということです」
──まとまりそうですか?
渡辺社長:「だから、継続なんです。それぞれ考え方が違いますから」
──次の会議の日時は決まっているのですか?
渡辺社長:「いえ、これからタイミングとアジェンダが出てくると思います」
──それぞれのPUマニュファクチャラーの違いは見えましたか?
渡辺社長:「見えましたね(笑)。もう、この話はこれぐらいでおしまいにしてください。言いたいことはたくさんありますが(笑)」
──では、次に岩佐選手の話を聞かせてください。バーレーンGPでレッドブルのマシンを走らせると決まったのはいつですか?
渡辺社長:「レッドブルがいつ決定したのかはわかりませんが、私に正式に話が来たのは、日本GPの木曜日だったと思います」
──レーシングブルズではなく、レッドブルでドライブすることになった経緯は?
渡辺社長:「別に我々が提案したことではなく、チームが決めたことです」
──フリー走行1回目の走りを見た感想はいかがですか?
渡辺社長:「今回彼に与えられた第一の仕事はエアロ(空力)のデータ取り。それに関してはきちんとデータも取れたし、与えられた仕事をきちんとこなしていたと思います。エアロのデータ取りでは決められたタイムでコンスタントに走ることを求められるため、プッシュすることがほとんどできなかったので、本人としては残念だと思いますが、きちんと仕事をしていたことは評価できます」
──運転したのが前戦日本GPで優勝したマックス・フェルスタッペンのマシンというのも特別でしたね。
渡辺社長:「レースエンジニアもマックスを担当しているGP(ジャンピエロ・ランビアーゼ)で、マックスもガレージに来て、モニターを見ていましたね。そういう面では大役だったと思いますが、しっかりと役割をこなしましたね」
──レッドブルというトップチームのマシン2台にふたりの日本人ドライバーが同時に乗ったことについて、渡辺社長はどんな気持ちですか?
渡辺社長:「ホンダの育成システム出身のドライバーが、立場は違えどレッドブルに同時に乗ったというのは純粋にうれしいです。我々がやってきた育成の効果がきちんと出てきているということを感じています」
──今後はのことは何か決まっていますか?
渡辺社長:「まだ何も決まっていません」
──一方、角田裕毅選手の方はいかがでしょうか?
渡辺社長:「2戦目でまだセッティングがうまくいっていないようでしたね。サスペンションをいじったり、ブレーキを調整したり、いろいろと試しながら乗っている状態で、苦労しているという印象でした」
──前戦日本GPではレッドブルが優勝しました。レッドブルとの関係については?
渡辺社長:「最終年の最終戦までお互い手を抜くことなく、戦おうということは確認し合っています」