フェラーリF1、開幕3戦はライバルチームに遅れるも「序盤のギャップは関係ない」とバスール代表
フェラーリは、最前線で戦うことができないまま2025年シーズンをスタートした。上海でのスプリントイベントを除けば、SF-25が速さではつねにフィールドで4番目のマシンであるからだ。
中国GPでは、週末の前半でのみチームに勝つ能力をがあることが伺えた。ルイス・ハミルトンはチャンスを逃さず、ポールポジションからスプリントレースで勝利を飾った。しかし、それ以外では目立った速さを見せられずにいるのが現状だ。
3回のグランプリを終えてフレデリック・バスール代表は、シーズン序盤の戦いについて「私はオフの冬の間、ひとつ目のレースに何を期待すべきか考えて過ごすことはしなかった」と語っている。
「(開幕戦では)ただオーストラリアへ行ってレースをし、自分たちが持っているもののなかでベストを引き出すことだけを考えていた。昨年も正に同じアプローチを取ったし、実際に我々は最初の数レースで巻き返すことができていたからだ」
バスールは、2024年の選手権開幕時のフェラーリの状況と比較しながら、次のように振り返った。
「我々は平均して最速のマシンから0.6秒遅れていた。それでも、シーズン中には挽回することができた。つまり、同じアプローチを維持する必要があるということだ。序盤のギャップは関係ないし、今日(日本GP)の結果も関係ないと思っている」
今年のSF-25は、より速いマクラーレンやレッドブルには敵わず、(ジョージ・)ラッセルのメルセデスに追いつくのにも苦戦していると、率直に認められた。
バスールは「バーレーンではポテンシャルを向上させるために、さらにいい仕事をする必要がある。マシンのポテンシャルだけでなく、オペレーションでもさらなる可能性を引き出し、あらゆる面で改善しなければならない」と明言している。
「今週は、少なくともオペレーションの面では先週と比べて一歩前進したと思う。状況として、シーズンの始まりが理想的ではないのは確かだが、終わりまではまだ先は長く、残り21レースもある」
こうしたバスール代表に対し、シャルル・ルクレールは、テスト以来ずっと試すことを望んでいた新しいメカニカルセットアップによって、鈴鹿でSF-25の性能を最大限に引き出したと主張していた。しかしバスールはドライバーほど熱狂的ではない様子で、次のように序盤3戦の総評を締めくくった。
「彼(ルクレール)はおそらく、先週の中国GPと比べてみればマシンのバランスに満足できたのではないかと思う。しかし、我々のマシンはまだまだ初期段階にあり、週末ごとに改良を続けている段階にある。一番大切なことは、他の誰よりも大きな一歩を踏み出すことだ」