F1 Topic:“チーム最高位タイ”の5番手を喜ぶレーシングブルズ。担当エンジニアは取り組む姿勢の改善を評価
2025年F1第1戦オーストラリアGPの予選後、レーシングブルズのホスピタリティハウスはチームスタッフやゲストで盛り上がっていた。そのシーズンを占う上で重要な1戦となる開幕戦の予選で、角田裕毅が5番手を獲得したからだ。この成績は角田にとって開幕戦での自己最高位となっただけでなく、レーシングブルズにとっても力強い結果となった。
というのも、レーシングブルズの前身であるアルファタウリとトロロッソ時代を含めても、開幕戦での予選5番手はチーム最高位タイ記録で、過去に2度しか到達したことがないポジションだからだ。
ローラン・メキース代表はこう言って、予選を終えた角田を抱きしめた。
「開幕戦で予選5番手というのは、チームにとって素晴らしい結果だ。今日の予選でのユウキのアタックは最高だった。バーレーンでのプレシーズンテストからユウキとチームはシーズンを見据えて、さまざまなトライを行っていた。それらが今週末、ここまでは本当にうまく機能している」
角田のレースエンジニアを昨年のシーズン途中から務めているエルネスト・デジデリオも角田を絶賛する。
「レースへ取り組む姿勢が今年は今まで以上によくなっている。テストから本当に落ち着いていて、昨年から成長していることを実感しているよ。ただし、今日は(ランド・)ノリスのトウ(スリップストリーム)を利用できた。ウイリアムズのほうが我々よりまだ速いので、日曜日のレースでは警戒しなければならない」
レーシングブルズの前身のアルファタウリとトロロッソにとって、最初に開幕戦で5番手を獲得したのは、じつは2016年のマックス・フェルスタッペン(オーストラリアGP)だった。このときは当時のチームメイトのカルロス・サインツも予選7番手を獲得しており、チームの戦闘力が高かった。
2度目は2021年のピエール・ガスリー(バーレーンGP)で、ガスリーは5年目だった。このとき、ルーキーとしてデビューしたのが角田で予選13番手だ。今年F1にデビューしたアイザック・ハジャルが今回の予選で11番手だったから、今年の角田5番手、ハジャル11番手は2021年に近いかもしれない。
その2021年には、タイヤバーストなどで混乱したアゼルバイジャンGPでガスリーが3位表彰台を獲得している。日曜日のメルボルンは雨が予報されている。いきなり波乱の展開となった場合、角田に表彰台に上がるチャンスが訪れる可能性も考えられる。