マクラーレン、ピアストリとの契約を複数年にわたり延長「さらなるタイトル獲得を目指すなかで、長期的な安定を確保」
マクラーレンF1チームは3月12日、オスカー・ピアストリとの契約を複数年にわたり延長したことを発表した。具体的な契約期間は明らかにされていないものの、少なくとも2028年末まではとどまることになるとみられる。
ピアストリは2023年に複数年契約によりマクラーレンからF1デビューを果たした。その年のうちに契約期間は延長され、2026年末までの所属が確定していた。
ピアストリはFIA F3とFIA F2において2年連続でチャンピオンに輝き、当時はルノー/アルピーヌのジュニアドライバーで、リザーブドライバーの役割を担ったものの、マクラーレンに移籍してF1にデビューした。初シーズンにしてスプリントレースで勝利を飾り、日本GPとカタールGPでは表彰台を獲得。参戦2年目の2024年にはハンガリーで初優勝を達成しアゼルバイジャンでも優勝、カタールではスプリントを制した。ピアストリは2024年にランキング4位を獲得、シーズンのすべてのレースラップを完走した唯一のドライバーとなり、マクラーレンのコンストラクターズタイトル獲得に大きく貢献した。
マクラーレンは今回の発表に際し、「本日の発表は、CEOのザク・ブラウン、チーム代表のアンドレア・ステラ、ドライバーのランド・ノリス、およびその他の上級チームメンバーの複数年契約延長とともに、さらなるワールドチャンピオンシップ獲得を目指すマクラーレンF1チームの長期的な安定性を再確認するものである」と述べている。
現在23歳のピアストリは契約延長について、次のようにコメントした。
「自分がマクラーレンの長期ビジョンの一部であることを知り、とてもうれしく思う。2022年に契約した時、チームは僕を信じてくれた。マクラーレンをF1の頂点に復帰させるために過去2シーズンにわたって歩んできた道のりは、信じられないほど素晴らしいものだった」
「MTC(マクラーレン・テクノロジー・センター)には、僕がキャリアのごく初期にF1レースで優勝できるよう助けてくれた才能豊かな特別な人材がたくさん働いている。そのため、この伝説のチームの一員として今後何年も戦い続けられることをとても誇りに思う」
「マクラーレンのドライバーとして大きな賞を争えることに興奮している。昨年の素晴らしい成果を受けて、トップの座を維持したいという気持ちがさらに強くなった」
CEOブラウンは「我々はグリッド上で最高のドライバーラインナップを揃えており、過去2シーズンで、オスカーがコース内外でチームにとってどれほどの財産であるかを見てきた」と語った。
「彼は昨シーズン、2024年のコンストラクターズチャンピオンシップ獲得において極めて重要な役割を果たし、我々の伝統をさらに築き上げる助けとなった。世界選手権を目指して共に戦い続けるなかで、今後何を達成できるか、チーム全員が楽しみにしている」
今年のF1開幕戦はピアストリの母国オーストラリアで3月14〜16日に行われる。マクラーレンは、ピアストリのホームレース直前に、彼との長期契約を発表したことになる。