【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話：フェラーリが『F1 75』のメディア会見を欠席した理由

---

　事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

　フェラーリは、火曜日にロンドンで開催された『F1 75』イベントの第1部で、ふたりのドライバーをF1メディアとの会見に派遣しなかった唯一のチームだった。来るシーズンに参戦する他の18人のドライバーは、チームごとに合計30分間、国際メディアの取材を受けたが、ルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールの欠席は目立っていた。

　スクーデリアが、このオープンイベントを開催するというF1の決定にそれほど満足していなかったことは周知の事実で、多くの人々が、ふたりのレースドライバーの不在によって商業権保有者が冷遇されたとみなした。しかしフェラーリは、すでに彼らの決定について完全に合理的な説明を行っていた。
■regist■
　SF-75の公式発表は水曜日に予定されており、ルクレールとハミルトンの両名、そしてフレデリック・バスール、ロイック・セラ、エンリコ・グアルティエリ、ジェローム・ダンブロジオは、午後遅くにzoom通話でメディアからの質問に答える予定だった。彼らをロンドンの現地で迎えれば、チーム自体のプレゼンテーションは事実上不要になってしまうだろう。

　F1の情報筋によると、ステファノ・ドメニカリは、ハミルトンとルクレールがロンドンで質問に答えられるように、バスールにマシンの公式発表を1、2日遅らせるよう説得しようとしたが、失敗に終わった。そのため、イギリスのメディアは7度の世界チャンピオンに直接会うことができず、ビデオ通話で話すために24時間待たなければならなかった。

(c)XPB Images
　2025年からアルピーヌからハースに移籍したエステバン・オコンは、マラネロにあるフェラーリのシミュレーターを初めて体験したことについて詳しく語った。ハースはフェラーリと技術提携を結んでおりパワーユニットに加え、ギヤボックスなど他のいくつかのパーツも使用。さらにシミュレーターと風洞施設も活用している。

　まったくの偶然だが、このフランス人ドライバーのイタリアでの仕事の日は、ルイス・ハミルトンがフェラーリのF1マシンを初めて体験したのと同じ日で、ハミルトンは2023年仕様のSF-23で、フィオラノ周辺で短距離の走行を行っている。

　ハースのドライバーにとって、ティフォシがスクーデリアに対して抱く情熱を自分の目で見ることは貴重な体験だった。オコンは「マラネロとフィオラノの興奮を見るのはクレイジーだった。特別なことだ。同じ日にそこにいられたのは素晴らしい偶然だと言える」と認めた。

　この経験により、オコンは自分のクルマに戻るためにフェラーリのファクトリーの裏口を見つけざるを得なかったと明かした。「本社やフィオラノのコース周辺にはたくさんのファンがいて、シミュレーターでの作業を終えてスーツケースを持って外に出ようとしたら、警備員に止められたんだ。『あっちからは出られないよ！』ってね。入り口前にはファンが大勢集まって、すべてを塞いでいたんだ！」

　オコンは、自身の観点から次のように認めた。「F1にとって特別な日だったと思うし、ルイスにとってもとりわけ特別な日だったと思う。彼が赤を身にまとって登場したのは美しい光景だった。結局のところ、僕たちは自分たちの世代で最も印象的で、最も成功したドライバーについて話しているんだ」

(c)XPB Images
　元ウイリアムズのドライバーのローガン・サージェントは、レースから引退することを決めたようだ。今年のヨーロピアン・ル・マン・シリーズに参加するために彼が加入していたスポーツカーチームである、IDECスポールの声明が明らかにした。チームは短いメッセージで、「ローガン・サージェントが別の利益を追求するためにスポーツから身を引くという決断を、IDECスポールは受け止めている」と明らかにした。

　同時に、2026年からヒョンデ初のハイパーカープロジェクトを運営するジェネシス・マグマ・レーシングも同様の声明を発表しており、元F1ドライバーが少なくともモータースポーツから離れ、別の利益を追求することを決意したことを明確に示した。

　サージェント側は、2025年と2026年の2件の契約を破棄するという決断についてまだ説明しておらず、今後何をするかについてファンにヒントを与えていない。

（Translation: AKARAG）

最新ニュース一覧

NEXT

最新PHOTO一覧