ブリアトーレを結果で黙らせる。新人ドゥーハン、アルピーヌでの「地位を固める」と決意
来る2025年シーズンに、アルピーヌとともにフルシーズン・キャンペーンを開始するジャック・ドゥーハンにとって、同チームの新しいリザーブドライバーに就任したフランコ・コラピントは、チームメイトであるピエール・ガスリーと並んで彼のシートを脅かす存在になるとみられている。
オーストラリア出身の若手ドライバーは、2025年シーズンにおける最初の5レースか6レース後にコラピントが彼のシートを引き継ぐことを示唆する報道に反応し、イギリスのテレビ放映権保有者とのインタビューで「将来に向けて自分の地位を固める」と誓った。
ドゥーハンが昨シーズンの最終戦で、アルピーヌの新経営陣と対立していたエステバン・オコンに代わってレースチームに昇格したとき、多くの人々は彼が“毒杯”を渡されたと感じ、アブダビでのパフォーマンスが悪ければ、フラビオ・ブリアトーレが冬休み中にドゥーハンを解雇して、コラピントと交代させる可能性もあると考えた。
しかし、22歳のオーストラリア人ドライバーは厳しい試練を乗り越え、ガスリーとともに2025年シーズンをスタートするチャンスをつかみとった。
「非常にやる気に満ちている。正直に言って、僕は純粋にコースに出て、自分の手と足で仕事をし、できる限りベストな状態でマシンをドライブすることを楽しみにしている」と彼は述べた。
「僕は子どもの頃から彼ら、とくにルイス(・ハミルトン)を見てきた。だから、グリッド上の20人のドライバーのひとりとして(グランプリに)参加するのは、とても特別に感じている」だからこそ、ドゥーハンは「将来に向け、ここでの地位を固めることを楽しみにしている」と締めくくった。
アルピーヌF1チームを率いるオリバー・オークスは、「ジャック(・ドゥーハン)にとって少し厳しすぎるところもあった」と述べ、彼に過度のプレッシャーが掛かっていることを認めた。
「キーボードで戦う人々(記者たち)が書いた記事もあったしね。彼はとても努力しているよ。彼に重荷を負わせる意図はないが、これは本当に、チームに将来の選択肢を与えるためのことだ」
オークスはドゥーハンをよく知っている。それは同氏とドゥーハンがジュニアフォーミュラで一緒に仕事をしていたためだ。しかし結局のところ、ドライバー選択の最終決定はフラビオ・ブリアトーレによって行われる。
アルピーヌF1チームのエグゼクティブアドバイザーであるブリアトーレは、次のように明言している。「全員が優れたパフォーマンスを発揮しなければならない。そうでなければ解雇される。それはドライバーだけでなく、チームの他の全員、メカニック、エンジニア、経営陣にも当てはまることだ」
そして最後には、「ジャックとピエールが活躍すれば、何も心配することはないだろう」と結論づけた。