リバティ・メディアの新CEOが就任。新たに加入したチェイス・キャリーら幹部が補佐へ
リバティ・メディアは、2024年末に退社したグレッグ・マッフェイの後任として、エンターテインメントとスポーツ界における幹部経験が豊富なデレク・チャンを新CEOに任命した。前任者とは異なり、チャンは新たに結成された執行委員会で他のふたりのトップ幹部の補佐を受けることになる。これは同社のトップマネジメントの強化と、過去10年間にマッフェイがしていたように会社の決定権を完全に掌握することを誰もできないようにするための手段とみられている。
チャンはリバティのグループに加わってまだ4年だが、2021年の3月からリバティ・メディアの役員を務めている。F1の商業権を保有する会社の新CEOとなるチャンは、これまでメディアやスポーツ業界で仕事をしてきたため、すでに組織の戦略について内部からの見解を持っている。同社の声明によると、「彼はエンターテインメント部門、特にNBA担当の期間を通じて、スポーツ、メディア、テクノロジーが交差する部分を巧みに導くリーダーとしての地位を確立している」ということだ。
支配株主で会長のジョン・マローンは、この新たな人事について次のように述べた。
「デレクをリバティ・メディアのCEOとして迎えることを非常にうれしく思う。彼は我々の業界に関する幅広い知識とリバティに対する深い理解を有しており、リバティの次の章のための理想的なリーダーだ」
新CEOのチャンも上司に敬意を表し、次のように説明した。
「私は長年ジョン・マローンとリバティのチームとともに仕事をする機会に恵まれてきた。当社の現在の焦点は明確だ。それはF1や買収後のMotoGPを含む魅力的な事業の成長をサポートし、その勢いを継続させ、将来に向けて投資することだ」
同社の体制の新しい部分は、チャンをトップとする3人のメンバーからなる執行委員会の設立だ。とはいえ、彼とともにいるのは11月にリバティに復帰し、すでにアブダビGPのパドックにいたチェイス・キャリーと、元リバティ・メディアCEOのドブ・ベネットだ。EU欧州連合とアメリカの競争当局が承認したMotoGPの買収を完了することを目標に、3人は協力してこのプロセスを加速し、2025年シーズン開始前の完了を目指す。