2024.12.25
【F速プレミアム】
王者フェルスタッペンの戦い:「厳しい時期にあってもリードを広げることができた。そのことを誇りに思っている」
(c)XPB Images
自身4度目のF1チャンピオンに輝いたマックス・フェルスタッペン。それぞれのシーズンでチャンピオンを獲得した時の思いをフェルスタッペンが語る。
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マックス・フェルスタッペンは豪華絢爛なラスベガスGPを5位でフィニッシュし、2024年のF1世界選手権王者の座についた。その一週間後、彼はライバルの多くが自滅していくなか、波乱に満ちたカタールでのレースで優勝を飾った。そして、最終戦のアブダビではスタート直後にオスカー・ピアストリのマクラーレンと接触し、10秒のタイムペナルティを科されながらも6位に入った。
自身4度目のタイトルについて、マックスはこう振り返る。「僕にはどれも違うものに感じられる。まず最初のタイトルは、何と言っても初めてだったし、ルイス・ハミルトンとのものすごく激しい争いの末に獲得したものだった。2度目には1度目がまぐれではなかったと証明する意味合いがあり、3度目は記録破りのシーズンだったという意味で特別だった。そして、4度目のタイトルを手にしたあと、何よりも強く感じたのは安堵感だ。次々と逆境や不運に襲われながら、すべての障害を克服してタイトルを防衛できた年だったからね。しかも、僕らのクルマは必ずしも最速ではなかった。その点で2024年のタイトルは、これまでで一番満足度の高いものだったかもしれない」
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「2023年は、とにかく最高のマシンをドライブできた。それでも、僕らがあの年にあれほどの成績をあげるとは、誰も予想していなかったんじゃないかな。何しろチームとして10連勝を記録し、合計では19勝もしたのだから」
「確かに僕らのクルマは、ほとんどのグランプリで圧倒的に速かった。だけど、世間の人たちが思っていたほど、大きな差があったわけではないんだ。あの2023年は忘れられないシーズンになると思う。たとえセットアップが完璧ではなくても、レースでは勝てた年だった」
「2024年に関しては、僕らのクルマはざっとシーズンの70%くらいで最速ではなかった。でも、そういう厳しい時期にあっても、なお選手権ポイントのリードを広げることができた。そのことをとても誇りに思っている」
フェルスタッペンは、すでにF1でのキャリアを終えたあとのことを考えているという。「あとどれくらい、これを続けたいと思えるだろうか。続けるとしたらどのチームで、どんな形で続けるのがいいだろうか。そういう考えは、誰しも毎年頭をよぎるものだ」
「もちろん、プライベートな生活でもいろいろなことが起きる。レーシングドライバーとして、対処すべきこともいろいろとある。でも、僕はそういうことについては概して楽観的だ。プライベートとドライバーとしての生活をはっきり分けることは、とても重要だと思っている。それと同時に、僕はあまり極端で思い切った判断をするタイプの人間ではないんだ」
マックスはレッドブル・レーシングと2028年の末まで有効な契約を結んでいる。ただ、F1のドライバー契約には、契約解除条項が含まれていることが多い。フェルスタッペンは言う。「僕はいま自分がいるこのチームに心から満足している。レッドブルには大きな恩を感じているしね。F3にいた僕を拾い上げてF1に乗せてくれたことを始めとして、彼らがしてくれたあらゆることに感謝している」
「厳しい時期を迎えたからといって、別れを告げて去って行くのは簡単だ。けれども、問題に立ち向かい、チームと力を合わせて克服し、対応していくことにより大きな意義があると僕は思う。とはいえ、やはり一番重要なのは、もう楽しめないと感じ始めたら、それ以上続けても意味がないということだけどね」
(c)XPB Images
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(Mathias Brunner/Translation:Kenji Mizugaki)
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