フェラーリの副チーム代表に就任したダンブロジオ、アブダビテストで初めてチームに帯同
フェラーリの副チーム代表であるジェローム・ダンブロジオは、12月10日にアブダビで行われたオフシーズンテストで、初めてスクーデリアの走行に立ち会った。スクーデリアのコースにいるスタッフと手順を把握するため、ダンブロジオはグランプリ後の月曜日の朝に、ヤス・マリーナ・サーキットにいるチームに合流した。
昨年末にメルセデスを離れたベルギー人のダンブロジオは、現在レースチームを調整しているフレデリック・バスールに力を貸しているところだ。その一方でダンブロジオは、マルコ・マタッサの後任として、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)の責任者も務めている。マタッサは元フェラーリのローレン・メキースとともにRBで仕事をするため、ファエンツァに戻った。
ダンブロジオは3年前、フォーミュラEに参戦したロキット・ベンチュリ・レーシングのチーム代表の役目を終えてメルセデスに加入したが、しばらくの間はトト・ウォルフが彼のことを自身の後任と目しているかのように見えた。ウォルフは、技術的な役割を非常に楽しんでいるテクニカルディレクターのジェームズ・アリソンに、最終的にはそのポジションから退き、メルセデスの将来のチーム代表になるよう説得を試みたが成功しなかった。
その後ウォルフは、ダンブロジオをドライバー育成ディレクターとして雇った。しかしその役職名には、ダンブロジオがすべてのレースでウォルフに密着し、その仕事のあらゆる要点を学び、最終的にウォルフの仕事を引き継ぐことが目標であるという事実が隠されていた。
元F1ドライバーであるダンブロジオは、2023年にウォルフが現場に帯同しなかった数戦でメルセデスのチーム代表代理を務めたが、その後、ウォルフがすぐには退任しないことが明らかになった。ダンブロジオの家族は、チームのファクトリーが近いイギリスのブラックリーでの生活に不満を抱いていた。また、ダンブロジオがトップの座に就く見込みも薄いことから、彼は移籍に前向きになり、常に情報に通じているバスールがすぐに彼に契約をオファーした。
今のところ、フェラーリはダンブロジオの日々の職務がどうなるかについては詳しく述べていないが、バスールは来週末までに一部メディアに恒例のクリスマスランチを供し、ダンブロジオの新たな職務における権限のすべてについて明らかにするとみられている。
なおダンブロジオは、同じくアブダビで12月11日〜13日に行われるFIA F2の今年最後のテストに参加するFDAメンバーのディーノ・ベガノビッチをフォローするため、週末まで滞在する予定だ。