アストンマーティン、テクニカルディレクターの退任は2024年の不振が原因と認める「ニューウェイ加入とは無関係」
アストンマーティンF1チームのパフォーマンスディレクターを務めるトム・マッカローは、テクニカルディレクターを務めていたダン・ファローズが11月に退任した理由を明らかにした。
2023年に8回の表彰台獲得とF1コンストラクターズランキング5位という飛躍の年を迎えたアストンマーティンは、2024年にさらなる好成績を収めることを目標としていた。
シルバーストンパークに最新鋭のインフラが整い、技術的専門知識を活用する環境が向上したアストンマーティンは、ライバルとのパフォーマンス差を埋めながら、チャンピオンシップのポジションをさらに上げられることを期待していた。
ところが、2024年シーズンに、アストンマーティンは躍進することができなかった。マクラーレン、フェラーリ、レッドブル、メルセデスが勝利を争うなか、アストンマーティンの今シーズンここまでの最高成績は、第2戦サウジアラビアでの5位入賞にとどまっている。
アストンマーティンのデザインオフィスの責任者として、ファローズはチームの苦戦について非難の矢面に立たされた。
レッドブル時代にエイドリアン・ニューウェイの下で何年にもわたり成功を収めた輝かしい経歴を持つファローズだが、彼のリーダーシップはアストンマーティンがコース上で一貫した結果を出すことにはつながらなかった。
2023年のチームの結果によって生まれた当初の楽観的な見通しは、シーズンが進むにつれて薄れ、進歩を果たせず、AMR24はライバルチームに追いつくことができなくなった。
グリッドのトップ集団との差を縮めることができなかったため、アストンマーティンの経営陣は、ファローズのビジョンが彼らの長期的な野望と一致しているかどうか疑問に思い始めた。
「今年のチームのパフォーマンスは、我々全員が望んでいたレベルには達していない」とマッカローが認めたと、『Speedcafe』は報じた。
「つまり、我々は目指していた結果を出していないと思う。それは基本的にチームが下した結論だ」
「ダンが加入してから2、3年、私は隣に座って彼と緊密に仕事をしてきた。彼は2022年型マシンと2023年型マシンの開発に本当に大きな影響を与えた。正直なところ、彼はチームに多くのものをもたらしたと言える。その点で、彼と一緒に仕事をするのはとても楽しいものだった」
「だが最終的に、我々は期待し、望んでいたレベルを2024年中に達成できていない。マシンの開発は困難を極めた。結局のところ、F1は実績主義の世界だ。そのため、チームはいくつかの変更を加えることを決定した」
マッカローは、ファローズ離脱後の体制に自信を持っている。今年初めにアストンマーティンに加わったボブ・ベルは、少なくともニューウェイが仕事を開始するまでは、技術チームを率いる上でより重要な役割を担うことになる。
「全体的に、ボブは技術的な機能を監督してきた」とマッカローは説明した。「我々のチームは層が厚く、(ファローズの)役割は分担されている」
「空力面ではエリック(・ブランディン)がいて、現段階ではかなり多くの役割を果たしているが、究極的にはボブが責任を担っている」
マッカローは、ファローズの退任と、2025年のニューウェイ着任のふたつの出来事は、直接関連していないと明言した。
「結局のところ、この決定はそれ以前にチームによってなされたものだ」とマッカローは述べている。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています