2024.07.05

【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:ピレリの新世代タイヤ開発プログラム。参加チームは“くじ引き”で決定


(c)XPB Images
 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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 アストンマーティンは、2026年のシャシーのハンドリングをシミュレーションするために改造されたF1マシンを、ピレリに提供する最初のチームとなる。ピレリが新世代タイヤの開発を開始できるようにするためだ。2026年仕様のタイヤをより深く理解すれば、ライバルに対して競争上の大きなアドバンテージを得られるかもしれないことに注意を払っている一部のチームが、ピレリとの契約に名乗りを上げたので、先週のスペインGPではくじ引きが必要だったと、アストンマーティンF1のチーム代表マイク・クラックは説明した。
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「選考や抽選のプロセスがあった。このテストプログラムに参加したいというチームが多数いたからだ。我々が一番に抽選されたので、最初にやることになる。我々はピレリとプログラムの内容を交換し、FIAの技術指令書によって定義されたマシンを再現しようとしている」

 ピレリに近い情報筋によると、最初のテストはイタリアGPの後に開催されるが、コースはまだ未定だという。アストンマーティンのテストドライバーであるフェリペ・ドルゴビッチが、2026年のプロトタイプタイヤの初期のテストを担当するとも考えられている。

ベアマンがハースのシートを獲得
(c) Haas F1 Team
 7月4日(木)、ハースF1チームは、リザーブドライバーのオリバー・ベアマンが2025年初頭からレースドライバーに昇格することを発表した。この若きイギリス人ドライバーは、ケビン・マグヌッセンに代わって今週のイギリスGP FP1セッションを担当し、その後は、先週土曜日にレッドブルリンクでのスプリントレースで優勝を飾ったばかりのFIA F2シーズンに集中する。

 ベアマンは、2023年にハースに任された最初の数回のFP1セッションで、現在のチーム代表である小松礼雄を感心させた。そして、ハースで行ったベアマンのすべての仕事は、彼に対する小松代表の信頼を強めたという。彼のF2シーズンはあまり振るわず、プレマは新世代マシンの理解に手を焼いているところだ。だが、特にジェッダで体調不良を起こしたカルロス・サインツの代役をフェラーリで務めてからというもの、ベアマンはF1への移行を保証されていた。

懸念されるマドリードの計画
(c)XPB Images
 スペインでは、開催地がバルセロナからマドリードに移る予定の2026年スペインGPが、1年遅れるのではないかという懸念が高まっている。バルセロナ-カタロニア・サーキットが、2026年にF1世界選手権の1ラウンドを開催することは確実だが、商業権保有者との契約はさらにもう2年続くため、マドリードのイベントのプロモーターは2026年からスペインGPの権利を引き継ぎ、首都のバラハス空港に近い国際見本市会場に設営が計画されている、非常設トラックでイベントを開催すると発表した。

 しかし、約半年前に契約が発表されて以来、スペイン側の動きはまったくなく、今になってようやく、F1との正式契約締結をサポートする法律事務所を選ぶための入札を開始した。それは何をするにもまず初めに必要なステップだ。この進展のなさにF1も警戒しており、今週、イギリスGPの週末が始まる前に、エンターテインメント、ロジスティクス、チケット販売、パドッククラブの管理といった複数の部門の責任者が、会議を開いた。その目的は、最初のレースを2027年に延期することを避けるためにマドリードの主催者が守らなければならない、厳格なスケジュールを準備することにあった。

(Translation: AKARAG)

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