2024.06.28

【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:ミック・シューマッハー、アルピーヌのF1テストでジャック・ドゥーハンと直接対決


(c)XPB Images
 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ミック・シューマッハーは、自身をアルピーヌの新経営陣に印象づける1回限りの機会を得るだろう。今週末のオーストリアGPの数日後に、チームのテスト兼リザーブドライバーであるジャック・ドゥーハンと直接対決を行うことになるのだ。メルセデスでのテストドライバー兼リザーブドライバーを務めるシューマッハーは、アルピーヌのWECチームに貸し出されており、マシュー・バキシビエールやベテランのニコラ・ラピエールとともにハイパーカークラスに参戦している。
■regist■
 ドゥーハンはすでに2年前のアルピーヌA522で6日間のプライベートテストを完了し、フィルミングデーでは今シーズンのマシンで1回のセッションを行っているが、シューマッハーがアルピーヌの現在のF1マシンをドライブするのはこれが初めてのこととなる。ふたりともオーストリアGPとイギリスGPの間にポール・リカールで実施される2日間のテストに参加する予定となっている。

 6月27日、アルピーヌはピエール・ガスリーとの契約延長を発表したが、もうひとつのシートはまだ決定していない。そのため利用できるすべての選択肢を検討しているところだ。このテストは、来年誰がアルピーヌでレースをするかが分かる決定的なものではないが、おそらく(フラビオ・)ブリアトーレの候補者リストからひとりを外すのに役立てるのだろう。

ハースと元スポンサーの裁判
(c)XPB Images
 ハースと元スポンサーのウラルカリ社は、仲裁裁判所による裁定に関して相反する声明を発表している。ニキータ・マゼピンのスポンサーは、2022年にマゼピンがレースに出場するために支払ったスポンサー料の全額返金だけでなく、契約違反に対する補償も受けることになったと主張した。

 一方のチームは、その年の初めに受け取ったスポンサー料の一部は返金しなければならないが、ロシアのウクライナ侵攻により契約が終了した時点ですでに使用されていた分は保持できると認めている。ウラルカリは1300万ドル(約20億7300万円)の返金と、860万ドル(約13億7200万円)の補償金を要求したが、一方のハースは、チームが支払うのは800万ユーロ(約850万ドル、約13億5500万円)だと主張した。

 結局のところ、どちらの側も主張を通すことはできなかった。委員会は、タイトルスポンサーシップは終了日である2022年3月4日まで有効だと裁定を下したため、ハースはそれ以前の期間のスポンサー料の一部を保持することが認められている。2022年シーズンにおける残額はウラルカリ社に返還されなければならないが、同社が求めた補償金の支払いは行われない。

カタルーニャ・バルセロナ・サーキットでの命名権
(c)XPB Images
 カタルーニャ州政府とバルセロナ市は、2026年またはそれ以降にカタルーニャ・バルセロナ・サーキットで開催される可能性のあるグランプリについて、双方とも命名権の取得に関心を示している。マドリードが、2026年から2030年までスペインGPを開催する契約をF1と締結したことで、スポーツの商業権所有者と1991年から同イベントを主催してきたサーキットとの間の現在の契約による最終レースに新しい名前をつける必要があり、現在のところ可能性はふたつの選択肢に絞られている。それはカタルーニャGPまたはバルセロナGPだ。

 サーキットの情報筋によると、今年のイベント前に行われた改修がステファノ・ドメニカリの要求を下回っていたものの、契約を2029年末までさらに3年間延長するための交渉が今も続いているという。そのためサーキットの経営陣は、F1が新契約に合意した場合、2026年のレースに間に合うように新たに最先端の施設を建設することをドメニカリに約束しているが、これはイモラが置かれている状況と同じだ。その将来の契約の価値次第で、バルセロナ市が建設工事に資金を提供してレースの命名権を獲得するか、それともカタルーニャ州が将来のレースの命名権を獲得し、請求書2通の支払いをするために地域の財源を掘り下げる必要が出てくるか、そのどちらかになるだろう。

(Translation: AKARAG)

最新ニュース一覧

2024-06-30更新
2024-06-28更新

最新PHOTO一覧






|TOP|NEWS|