【】チームオーダーに憤るオコン「意味なくガスリーに譲った。僕はナイスガイすぎる」アルピーヌは「従うのが遅くて作戦失敗」
6月11日
2024年F1カナダGP決勝で、アルピーヌのピエール・ガスリーは15番グリッドから9位、エステバン・オコンは18番グリッドから10位に入り、今季初のダブル入賞を達成した。
終盤までオコンが先行していたが、ダニエル・リカルド(RB)の後ろに落ちた後、チームはガスリーをリカルドと戦わせるためとして、オコンに対し、ガスリーを先行させるよう指示した。オコンは「そんなことは忘れてくれ!」と怒りを示し、抵抗したものの、70周のレースの69周目に指示に従った。しかしガスリーはリカルドを抜くことなく9位、オコンは10位でフィニッシュした。
チームは、ポジションスワップを行った理由、最後にポジションを戻さなかった理由について、次のようにコメントした。
「レース終盤、エステバンはエネルギーマネジメントの問題を抱え、それがパフォーマンスに影響していた。68周に入ったところで、エステバンに対し、ピエールに8番手のリカルドにアタックするチャンスを与えるため、ピエールを前に出すようにとの指示が出された」
「その理由は、エステバンがPU関連とみられる問題によってパフォーマンスが低下しており、チームとしては、ピエールがDRSを使ってリカルドにアタックできると確信していたからだ」
「エステバンは、69周目の半ば、ターン8でピエールを前に出した。この時にはもう遅すぎた。リカルドは、ピエールがプレッシャーをかけることができないほどギャップを築いて逃げていた。一方で、後ろには(ニコ・)ヒュルケンベルグ(ハース)が迫ってきていたため、ポジションを戻すことはリスクが大きすぎた」
■エステバン・オコン(BWTアルピーヌF1チーム)
決勝=10位(70周/70周)
18番グリッド/タイヤ:インターミディエイト→ミディアム
2台揃ってポイントを獲れたことに、チームの一員として満足している。僕らはスゴいレースをした。グリッド後方からスタートして、ポイント獲得までこぎ着けたのだから。チームにとって素晴らしい結果だ。
僕はレースのスタート直前に、グリッド上でクルマの修理を強いられた。懸命に作業をしてくれたメカニックたちに心から感謝している。レース終盤にはエネルギーマネジメントに問題が起きて、バッテリーの力を最大限に引き出せなかった。
残り2周になったところで、ピエールを先行させろとの指示を受けた。彼に前を行くダニエルにアタックさせるためだ。僕はピエールを前に出し、ファイナルラップまであと1周という段階でひとつ順位を下げた。与えられた指示を守って、チームにとって最善のことをしたんだ。
(レース後にメディアに対して語り)2台とも後方からスタートし、ポイント圏内に入った。チームにとって素晴らしいことだ。僕は自分の仕事を果たした。チームプレイヤーとして、ナイスガイとして振る舞った。ナイスガイすぎたぐらいだ。
終盤、ピエールを前に出さなければならなかった。僕は常にチームの指示には従っている。だけど、この指示には何の理由もない。ダニエルをつかまえるというのが今回の指示の理由だったが、ダニエルに追いつける見込みはなかった。
それによって僕は1ポイントを失った。ナイスガイすぎるのは、F1の世界に身を置くうえで正しい姿勢ではない。それでも僕は、自分がチームプレイヤーであることを示した。それが重要だ。
■ピエール・ガスリー(BWTアルピーヌF1チーム)
決勝=9位(70周/70周)
15番グリッド/タイヤ:インターミディエイト→インターミディエイト→ハード
今年になって初めて、2台がポイント圏内でフィニッシュしたのだから、チームとして大いに満足できる結果だ。
レースのスタート直後にターン2でセルジオ(・ペレス/レッドブル)との接触があり、僕はそこでいくつかポジションを落とした。その後はとにかく挽回に専念したよ。戦略面でも機に乗じた良い判断をして、まだみんながインターミディエイトで走っているうちに、ピットに入ってハードに履き替えた。振り返ってみると、もう1周待つべきだったのかもしれない。でも、結果的にはうまくいって、まずまずのペースを発揮し、スタートで失った順位を取り戻すことができた。
終盤には、チームとして最大限のポイントを持ち帰るために、2台のポジションを入れ替えてダニエル(・リカルド/RB)から8位を奪おうと試みた。こうして獲得したポイントと、みんなが力を合わせた見事なチームワークに満足していいと思う。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(autosport web)
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