2021.06.08

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フェラーリF1代表、レースペースに落胆も「全体的に見れば良い週末だった」


(c)XPB Images
 F1第6戦アゼルバイジャンGP決勝を終えたフェラーリF1代表のマッティア・ビノットは、「我々は4位でも失望しているが、それは良い兆候だと言える。チームとして、もはやどんなタイプのコースでも表彰台を争えると考えているからだ。去年はまったくそんな状態ではなかった」と語った。

 シャルル・ルクレールはポールポジションから、またカルロス・サインツJr.は5番グリッドから決勝レースをスタートした。チームとしては、ストレートの競い合いでレッドブル・ホンダのふたりとルイス・ハミルトンを上回るとは考えなかったものの、アストンマーティンF1の1台とアルファタウリ・ホンダの1台には負けたくなかったに違いない。

 マッティア・ビノットが以下のように語ったのはそのためだ。
「今回はベストレースとは言えなかった。あの予選のあとだから、もうすこし良いレースをしたかったが、なかなか難しかった。多くの領域で完璧とは言えなかった。全体に、結果は結果として受け止めるが、いつもと同じく学ぶべきものもあった。改善できることもある。レース全体を振り返ってみれば、改善すべき領域が分かってくる。そのステップが我々にとって重要だ」
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「全体的に見れば、それでも良い週末だったと思う。我々は胸を張っていい。昨日はポールポジションを獲得した。素晴らしいことだ。これで2戦連続のポールになる。チームとマシンの進歩を示している。それから、シーズン再開以降、我々はコンストラクターズランキングでようやく3番手につけることができた。今シーズンでは初めてここまで上がった。いまは4番手とわずか2ポイント差しかないが、それでもこのポジションは我々が進歩しているしるしだと言える」

 決勝レースをスタートから引っ張ったルクレールは、当然ながら4位フィニッシュに落胆している。この日はハミルトンもフェルスタッペンもポイントすら取れなかっただけになおさらだ。ルクレールにとって、状況が暗転しだしたのは2周目の終わり近くだった。彼にとっては非常に珍しい問題に遭遇してしまったのだ。

「最初の数ラップはとても順調だった。その後、テレビには映らなかったと思うけれど、ターン15の途中で木の枝が落ちていたんだ。そこでかなり時間をロスした。コース外を通ってしまったんだ。ルイスを後ろにつけてタイムを取り戻すことを少し心配していた。彼はコース外を走っていないからね。だから僕はペナルティを避けようとしてスピードを落とした。それから彼にオーバーテイクされたんだ。そこからあとはとても困難な戦いだった」

「ルイスの後ろで乱気流がひどかったことにもすこし苦労したし、DRSを失ったとたんにマックスがオーバーテイクしていった。僕よりも少しだけペースが速いマシンに囲まれるかたちになって、すごく困難な悪循環に陥ってしまった。だから大変だった。それから、少しペースを取り戻した。それで、僕たちは早めにピットインしてハードタイヤに履き替えることを決断したんだ。だけど、メルセデスとレッドブルが僕たちより少し強いというのは分かっていたわけだから、最初の数ラップでの予想外の出来事がなかったらどうなっていただろうか」

 最後のバトルはレース再開後だった。友人でもあるピエール・ガスリーとホイール・トゥ・ホイールで激しく競り合ったのだ。ルクレールは以下のように評した。

「楽しいバトルだったよ。すごく激しかったけれど、完全にフェアだった。彼のタイヤのほうが僕のよりも状態が良かったから、彼が優勢を保てた。レースの最終盤で、表彰台まであと少しだったけれど敗れた。それでもピエールとのバトルは楽しかったんだ。全面的に信頼している相手となら気分がいいからね。彼も厳しく応じてきたけれど、完全にフェアだった。ただし肝心なことは、僕たちにレースペースがなかったということだ。あれほど強力に予選を戦えたあとだったから、残念だよ」

(Grandprix.com/Translation: AKARAG)

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