言葉遣いを取り締まるFIAに苛立ちを隠さないフェルスタッペン。F1での将来を考えるきっかけになると明言
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ドライバーの汚い言葉遣いを取り締まるFIAを改めて非難し、FIAの“愚かな”姿勢は、“間違いなく”彼にF1引退を考えさせることになると主張した。
3度の世界チャンピオンであるフェルスタッペンは、F1第18戦シンガポールGPの木曜日に行われた公式記者会見で自身のマシンを説明する際にFワードを使ったとして、FIAから処罰を受けた。フェルスタッペンはスチュワードに“不品行”と判断されたため、まだ詳細は明らかになっていないが社会奉仕活動の義務を課せられた。これは、公式イベント中にプロ意識を維持する目的で発表された、より厳格なFIAの発言方針に従った処罰で、モハメド・ビン・スライエム会長が個人的に推進しているものだ。
シンガポールGPの予選後の記者会見では、フェルスタッペンは質問に対し簡潔な一言で答えたが、記者会見場の外で行われた即席のメディアセッションでは、その日の出来事についてより普通の話し方をしていた。
また、日曜日のレースをランド・ノリス(マクラーレン)に次ぐ2位で終えた後、フェルスタッペンはレース後の公式記者会見で再度かなり簡潔な発言を行った。しかし、FIAの方針と罰則はF1での将来を再考するきっかけになるかと尋ねられると、フェルスタッペンははるかに積極的に回答した。
「もちろんそうだ。つまり、こうしたことは間違いなく僕の将来も決めることになるだろう」とフェルスタッペンは語った。
「自分らしくいられないと、こういうくだらないことに対処しなくてはならない……。今、僕はキャリアのなかで、こういうことにずっと対処していたくないという段階にいると思う。本当にうんざりする」
すでに複数回世界選手権を制覇し、レースで優勝しているフェルスタッペンは、不必要なことに気を取られるよりも、スポーツでの時間を楽しみたいと示唆した。
「もちろん、成功してレースに勝つのは素晴らしいことだが、チャンピオンシップやレースに勝つといったことすべてを達成したら、その後は楽しい時間を過ごしたいとも思うものだ」
「誰もが限界までプッシュしている。グリッドの最後尾も含めて、この戦いに参加している全員がそうしている。でも、もしこういったくだらないことに対処しなければならないのなら、それはこのスポーツを続ける僕のやり方ではないことは確かだ」
FIAが公式の場での発言に関する厳格な規則を理由に、世界チャンピオンを失うリスクを冒そうとするだろうかと質問されると、フェルスタッペンはFIAがそのような脅しを真剣に受け止めるかどうか懐疑的な姿勢を見せた。フェルスタッペンはまた、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が社会奉仕活動のペナルティを無視するよう提案したことにも言及し、「彼も罰せられる側ではない!」と述べた。
「彼らが、そういったことをどの程度真剣に受け止めるかはわからない。でも僕にとっては、ある時点でもう十分だ。そのうちわかるだろう。すべてのことは続いていくだろう。僕は確信している」
「F1は僕がいなくても続くので問題はないし、それは僕にとっても問題ではない。そういうものだ」
「あの規則については、今のところ考えてすらない。僕はただパフォーマンスに集中し、オースティンとそれ以降で何をするかということに集中している。それが僕が考えていることだ。僕は、あのことでエネルギーを無駄にすべきではない。なぜなら実際にとてもばかげているからだ」
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています