2025.04.29

今季は「芳しくないスタート」と認めたレッドブル上層部。一方フェルスタッペンの去就については2026年の残留を確信


2025年F1第5戦サウジアラビアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
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 レッドブルのスポーツおよびイベントプログラム責任者であるオリバー・ミンツラフは、マックス・フェルスタッペンは少なくとも2026年末まではレッドブルに残留すると考えている。以前サッカーチームの監督も務めた経験を持つミンツラフは、ドイツのタブロイド紙『Bild』との珍しいインタビューで、「マックスはこれまでレッドブルで歩んできた長い道のりをこれからも歩み続け、2026年も我々のためにレースに出ると確信している」と主張した。

 ミンツラフは、リアム・ローソンのレーシングブルズへの移籍と、レッドブル・レーシングの最近の不振にも触れた長時間のインタビューで、フェルスタッペンがチームでレースを続けることを強く主張し、「一方で、彼は理由があって2028年末までの契約を締結したし、彼は最近、自身のポジションを明確にしている」と述べた。

「マックスはかつて私に、レッドブルでキャリアをスタートさせ、そこで終わりにしたいと言っていた。私の知る限り、この点に関しては何も変わっていない」

「我々は世界最高のドライバーであるマックスから多大な恩恵を受けたが、彼がレッドブルから多大な恩恵を受けているというのも事実だ!」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2025年F1第3戦日本GP 優勝したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2025年F1第5戦サウジアラビアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 さらに最近の問題としてミンツラフは、レッドブルのシーズン序盤の不振を受けて、クリスチャン・ホーナー代表がローソンをレーシングブルズに戻した決定に全面的に同意していることを認めた。

「私はそうしたことを理解しているし、正当であると思う。それは正しいステップだった。F1はハイパフォーマンスのスポーツであり、リアムのパフォーマンスはよくなかった」

「リアムをシートに留めておいたら間違いになっただろう。プレッシャーがますます高まっていくなかで、我々は彼に何の恩恵も、もたらすことはなかっただろう。結局、彼もそのことを理解して受け入れた。彼がレーシングブルズに戻ることをうれしく思う」

リアム・ローソン(レーシングブルズ)
2025年F1第5戦サウジアラビアGP リアム・ローソンを歓迎するビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム

 レッドブル・レーシングの成績を振り返り、シーズン開幕以来フェルスタッペンがたった1勝しか挙げられていないことを受けて、ミンツラフは物事が計画通りには進んでいないことを認めている。

「チームが自分たちや状況に対していかに自己批判的であるか、そしてすべてを試しているか、私にはわかる。過去数年間の成功にもかかわらず、成功への貪欲さを感じることができる。誰もがここで勝ってトップに戻りたいと思っている。私は成功することを確信している。過去数年間の成功に貢献してきたチームの大半は、今も同じメンバーだ。彼らは冬休み中に、F1マシンの組み立て方や調整方法を忘れたわけではない」

 ミンツラフは、運命が急速に好転すると確信していることを示し、「私は自分たちのことをあからさまなアウトサイダーだとは思っていない。レッドブルを知る人なら誰でも、我々がタイトル獲得に強い渇望を抱いていることを知っている」とミンツラフは主張し、他のスポーツでの経験を基に、彼の信念を次のように結論づけた。

「もう一度言うが、F1シーズンは長い。どのチームがそれぞれのマシンをどれだけうまく開発できるかは、誰にもわからない。現時点では、我々が追われているわけではないことは明らかだ。芳しくないスタートだったが、私はすべてを疑問視しているわけではない。それは反知性主義であり、反知性主義はスポーツで何も達成することはない」

「私はサッカーからそのことを知っている。4、5試合連続で勝てば、水の上を歩けると考える人もいる。そして、4、5試合に負ければ、すべてが疑問視されることになる。我々はこうした極端な状況に陥ることはない」

オリバー・ミンツラフ&クリスチャン・ホーナー代表(レッドブル)
2025年F1第5戦サウジアラビアGP レッドブルのスポーツおよびイベントプログラム責任者であるオリバー・ミンツラフと、クリスチャン・ホーナー代表


(Text:GrandPrix.com / Translation : AKARAG)

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