2024.08.24

未払金をめぐり、ハースF1の元スポンサー『ウラルカリ』がオランダの裁判所に提訴。チームの資産差し押さえを要求


ウラルカリ・ハースF1チームのロゴ
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 今週末のF1第15戦オランダGPを前に、ハースF1の元タイトルスポンサーであるロシアの化学肥料企業『ウラルカリ』は、オランダの裁判所に訴えを起こしてハースとの法廷闘争をエスカレートさせた。

 ハースのドライバーだったニキータ・マゼピンの父ドミトリーの所有するウラルカリは、スポンサー料の返金をめぐって、ハースのマシンやその他の機材を含む資産の差し押さえを要求している。

ニキータ・マゼピン(ハース)&ドミトリー・マゼピン
2021年F1第7戦フランスGP ニキータ・マゼピン(ハース)&ドミトリー・マゼピン

 この争いは、6月にスイスの仲裁裁判所がハースに対し、2022年のスポンサー料の一部を返金するよう命じた判決に端を発している。ロシアのウクライナ侵攻を受けて、ハースはウラルカリとの契約を解除したが、900万ドル(約13億426万円)とも見られるスポンサー資金の一部を返金し、2021年シーズンにマゼピンがドライブしたF1マシンを彼らに引き渡すことを求められた。

 ハースは7月までに資金を支払うよう求められたにもかかわらず、応じなかったと言われている。そのためウラルカリは今週オランダの裁判所にこの問題を提訴し、彼らに有利な形の暫定的な判決を得た。その結果、木曜日の夜に廷吏と警察がザントフォールトにいるハースF1チームを訪れ、チームの資産を査定し目録を作成した。

 これについてハースは返金に応じていないことを認め、問題を解決するために取り組んでいると声明を発表。関連するすべての制裁と規則に従うことを約束していることを強調した。

「ハースは仲裁裁判所に従ってすべての金額をウラルカリに完全に支払うつもりだ。支払う金額をめぐる争いはない。ハースは、関連するアメリカ、EU、イギリス、スイスの制裁と規制を確実に遵守するため弁護士と協力してきた。この問題を解決するため、我々は今後数日間ウラルカリと協力を続ける」

ニキータ・マゼピン(ハース)
2021年F1カタールGP ニキータ・マゼピン(ハース)

 一方ウラルカリはハースが未払金を認めたことを歓迎しているが、ハースがその責任を全うすることを妨げる制裁はないと主張。ウラルカリの広報担当者は、次のようにコメントした。

「昨夜オランダの廷吏が警察とともにハースのパドックに到着し、すべてのレース機材やその他の資産の目録を作成したことを承知している。これは、ウラルカリに支払いとレーシングカーを与える裁定に従わなかったハースの予想された結果である」

「仲裁裁定は6月12日に即時発行され、ハースに無視されてきた。ハースは裁定を実行するために2カ月以上の猶予を与えられたが、既報のとおり、ウラルカリはハースの代理人に支払い方法とレーシングカーの送り先について問い合わせたが、実質的な回答は得られなかった」

「ハースが義務を果たすことを妨げる制裁の問題は、今も昔もない。それにもかかわらず、これらは履行されていない。昨夜のオランダ当局の訪問を受けて、ハースがようやく裁定に注意を払うようになったことを聞き、嬉しく思っている」

「ウラルカリは公正な司法手続きによって裁定されたものを受け取る以上のことは求めておらず、ハースが迅速に状況を正し、すべての関係者が前進できることを望んでいる」

この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)

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