2026.01.18
【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:「フェラーリから“シューマッハの2番手”打診」デイモン・ヒルが明かした1996年夏のオファー
(c)XPB Images
事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に追跡。ここでは、そんな報告書を一部公開する。
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1996年、ウイリアムズでタイトルを争っていたデイモン・ヒルに、フェラーリが「97年からの加入」を打診していた――。そんな衝撃的な裏話を、ヒル本人が明かした。これは、同じく元F1優勝経験者のジョニー・ハーバートとともに配信している自身のポッドキャストの中で飛び出したものだ。
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きっかけになったのは、ハーバートからの「宿敵ミハエル・シューマッハのチームメイトになるよう頼まれていたら、どうしていた?」という質問だった。
ヒルはこれをかわさず、「僕には一つだけぶれないルールがあった。『最高のマシンに乗り、勝てるチャンスのある場所にいたい』ということだ。だから、もし当時のフェラーリが“最高の一台”のひとつだったなら……当然、可能性はあった」と振り返る。
さらにヒルは、「実際、チャンスはあったが、断ったんだ」と続ける。
話が具体化したのは1996年の夏頃。「その頃、僕は翌シーズンのシートを早急に決める必要があった。そんな中で、フェラーリのチーム代表だったジャン・トッドから『一度話をしに来ないか。気楽な形で、全体像を話そう』と誘われたんだ。イタリアにある家で会って、そこで彼から『ミハエルのナンバー2として来るべきだ』と言われた」と明かした。
ヒルはこの“寛大なオファー”を受けることはなかった。「僕にとっては、断らざるを得ない提案だった。とはいえ、今になって振り返ると、行くべきだったのかもしれない、と感じる部分もある。フェラーリに行っていた方が良かったのかもしれないね」と、本音もにじませている。
興味深いのは、この話に皮肉めいたオチがついていることだ。「何年も後になって、誰かがジャン・トッドに『こういうオファーは本当にあったのか』と聞いたところ、彼は『そんな話をした記憶はない』と言ったらしい。だから、僕が全部夢を見ていたことになっているんだ」とヒルは笑い混じりに締めくくった。
■キャデラックvsフォード、F1参戦前から“口撃戦”が勃発(c)Cadillac
2026年からのF1参戦を控えるキャデラックとフォード。まだ一度もグランプリを戦っていないにもかかわらず、すでに両者の間では“口撃戦”が始まりつつある。歴史あるアメリカンメーカー同士のライバル関係は、F1の舞台でも早くもヒートアップしているようだ。
火ぶたを切ったのは、キャデラックF1チームのCEOであるダン・タウリスだと言われている。
タウリスはインタビューの中で、「フォードのF1参戦は、ほとんど純粋なマーケティング契約に過ぎない。一方でGM(ゼネラルモーターズ)は、チームの株主であり、技術面から深く関わっている。最初の段階からエンジニアリングに入り込んでいる。両者の契約内容はまったく別物だ」と、かなり踏み込んだコメントを残した。
これに黙っていなかったのが、フォード・パフォーマンスのゼネラルマネージャーであるウィル・フォードだ。
「われわれのレッドブルとのパートナーシップが“マーケティングだけ”だというのは、これ以上ないほど的外れだ」と反論しつつ、「ただロゴをクルマに貼ったり、名前をチーム名に並べるだけの契約を結ぶこともできた。だが我々は、レッドブル・フォード・パワートレインズという“真の技術パートナーシップ”を選んだ。レッドブルが自社パワーユニットの開発という大胆な決断をしたのに対し、その取り組みを補完する形を重視した」と強調した。
■「マーケティングなのはどっちだ?」フォード会長が逆襲(c)Red Bull
さらに踏み込んだのが、フォード・モーター社のエグゼクティブ・チェアマンを務めるビル・フォードだ。創業者ヘンリー・フォードの曾孫でもある彼は、キャデラック陣営の主張を真っ向からひっくり返すコメントを残している。
「むしろ、事実は逆だと言いたいね」とビル・フォードは切り出す。
「彼らはフェラーリのエンジンを積んでいる。キャデラック製のエンジンを載せているわけではない。レースチームにGMの社員が何人いるのかも知らないが、どちらが“ロゴを貼っているだけ”に見えるかは明らかだろう」と辛辣だ。
双方が、「マーケティング色が強いのは相手だ」と主張し合う構図となったこの“前哨戦”。
いまだ1戦も走っていないうちから、アメリカンメーカー同士のライバル意識はフルスロットルのようだ。F1の新時代に向けて、ピットレーンの外でも火花が散るシーズンになりそうである。
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