【初日レポート】
F1イタリアGP FP2:ハミルトンは最速タイムを記録もシートの加熱問題に悩む。ペレスは予防措置でギヤボックス交換
2024年F1第16戦イタリアGPのフリー走行2回目が行われ、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がトップタイムをマークした。2番手はランド・ノリス(マクラーレン)、3番手はカルロス・サインツ(フェラーリ)となっている。角田裕毅(RB)は16番手だった。
気温34度、路面温度42度というドライコンディションで、現地時間17時にセッションがスタート。FP1ではメルセデスから育成ドライバーのアンドレア・キミ・アントネッリがジョージ・ラッセルのマシンで参加したが、クラッシュを喫してしまったため、メルセデスのクルーはFP2が始まってもラッセルのマシンの修復作業を続けていた。
コース上のマシンはほとんどがミディアムタイヤだが、ダニエル・リカルド(RB)はソフトタイヤでコースイン。まずはハミルトンが1分21秒641でトップに立ち、ノリスが1分21秒605、サインツが1分21秒264、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が1分21秒119と続々とトップタイムが更新された。
ソフトのリカルドは1分21秒842で序盤は4番手につけており、ミディアムの角田は1分23秒560をマークしている。レッドブルはマックス・フェルスタッペンが1分21秒610で3番手につけるが、セルジオ・ペレスの方は予防措置としてギヤボックスの交換作業が行われており、開始から15分が経過してもコースに出ることができていない。
各車最初の走行を終え、一度ピットに戻り、ソフトタイヤに履き替えて予選を想定したランを実施。ピアストリが1分20秒858をマークしたが、直後にノリスがそれを0.007秒上回る1分20秒851でトップに浮上した。
開始から20分過ぎ、修復作業を終えたラッセルがコースイン。ペレスもコースに出ており、2台ともミディアムタイヤだ。ラッセルは「コックピットのなかで何かが転がっている」と無線で伝えていたが問題はないようだ。僚友ハミルトンは1分20秒738というトップタイムを記録しているが、「シートが熱い」と訴えており、その後ラッセルも同様の報告をしていた。
セッションの折り返しを過ぎたところで、ケビン・マグヌッセン(ハース)がターン7(レズモ)の出口でリヤが滑ってスピンを喫し、グラベルに飛び出してウォールにクラッシュした。マグヌッセンはマシンのフロント側からクラッシュしたが、自力でマシンを降りることができている。セッションは赤旗中断となり、マグヌッセンのマシンを撤去して、残り時間18分のところから再開された。
再開後は各車ユーズドタイヤでロングランに取り組んだ。タイヤはセッション序盤と同じくほとんどがミディアムで、RBはリカルドがソフト、角田がミディアムだ。一方ペレスは新品のソフトタイヤで1分21秒678と14番手タイムをマーク。その後はフェルスタッペンと同じくユーズドのミディアムでロングランに移行した。
トップ3は変わらず、ハミルトン、ノリス、サインツという並びでFP2は終了したが、ハミルトンもラッセルも最後までシートの熱さを訴えておりメルセデスは課題が残る初日となった。4番手以降はピアストリ、ルクレール、ラッセル、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、リカルド、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、ランス・ストロール(アストンマーティン)と続いており、レッドブル勢はフェルスタッペンが14番手、ペレスが15番手。角田は16番手で初日を終えた。