レッドブル、F1パワーユニットのトリックへの疑念を一蹴「もちろん合法。誰だって規則の限界ぎりぎりまで攻めている」
レッドブル・パワートレインズは、F1界で巻き起こっている最新の技術論争に対し、動じる様子はない。F1に新技術レギュレーションが導入される2026年に、レッドブルはフォードと提携し、ミルトン・キーンズで開発された完全自社製のパワーユニット(PU)を使用する。ライバルたちは、メルセデスと並んでレッドブルも、新世代パワーユニットに関する規則の抜け穴を利用し、巧妙なトリックを用いていると考え、その合法性に疑問を抱いている。しかしレッドブルは、自身のパワーユニットは2026年レギュレーションに完全に適合していると自信を示し、ライバルからの疑念を一蹴した。
2026年からF1は大幅にルールが刷新され、内燃機関と電動出力を50対50で分ける新たなハイブリッド時代に突入する。こうした変革を前に、各陣営の開発には厳しい視線が注がれており、特に注目を集めているのが、新たな上限が設けられた圧縮比だ。
新レギュレーションでは、圧縮比の上限を16:1と定めているが、その測定は「常温環境下」に限定されている。この文言が解釈の余地を生み、レッドブルとメルセデスは、測定条件外では16:1を超えることが可能な仕組みを採用していると見られている。
この“グレーゾーン”について、フェラーリ、アウディ、ホンダは懸念を示し、今週、FIAとパワーユニットマニュファクチャラーとの協議が実施されることになった。バルセロナでのプレシーズンテスト1回目の開始を目前に控えたタイミングということもあり、緊張感が一層高まりそうだ。

1月15日にレッドブルはデトロイトでリバリー発表イベントを実施した。その際にリモート出演したパワートレイン部門責任者のベン・ホジキンソンは、この件についても触れた。
「いくつかのパワーユニットマニュファクチャラーが、特定のチームで何か巧妙なことが行われているのではないかと不安に感じているようだ」とホジキンソンは語り、この論争に対して動じる様子は見せなかった。
「正直、どこまで真に受けるべきかは分からない。私は長年この世界にいるが、こういったことのほとんどはただの雑音だ。自分たちは自分たちの仕事に集中するだけだ」

ホジキンソンは、レッドブルの発表会前に、この問題についてコメントした際に、ルールの限界まで攻めることと、違反することは別であり、レッドブルは十分な検証を行ったと強調した。
「自分たちが何をしているかは把握しているし、それが合法であることにも自信がある。確かに、レギュレーションが許す限界ギリギリまで攻めている。どのメーカーも同じだろうし、そうでなければ驚きだ」
ルールブックの“行間”に競争力を見出すのは、F1では珍しいことではない。長年パワーユニット開発に携わってきたホジキンソンは、今回の騒動も最終的には大きな問題にはならないと見ている。
「正直なところ、大騒ぎするほどの話ではないと思っている。結局は、どのメーカーも16:1に収まると予想している」
プレシーズンテスト開始が迫り、FIAの判断が注目される中、レッドブルの立場は明確だ。その新型エンジンは野心的で、限界ぎりぎりを突くものではあるが、あくまで規則の範囲内――少なくとも彼ら自身はそう確信している。この見解をライバルたちが受け入れるのかどうかが、F1新時代を彩る重要な注目ポイントの一つとなりそうだ。
