ハースF1小松代表「開幕戦仕様はローンチカーとは別物になる」テストで空力面の“見落とし”をチェック、最大の課題はPUマネジメント
TGRハースF1チームは、1月19日、オンラインで2026年型マシン『VF-26』のデザインとリバリーを発表した。小松礼雄チーム代表は、どのチームに関しても、最初のテストで走らせるマシンと開幕戦に持ち込むマシンは別物になると考えている。
2025年12月、ハースはTOYOTA GAZOO Racing(TGR)とのタイトルパートナーシップを発表。その後、TGRはGAZOO Racingに名称変更され、『VF-26』に飾られたロゴは『GR』となった。しかし、ハースの2026年のチーム名は『TGRハースF1チーム』のまま変わらないということだ。

2026年F1では史上最大規模のレギュレーション変更が行われる。小松チーム代表は、スペイン・バルセロナで1月26日〜30日に行われる第1回プレシーズンテストの“シェイクダウン・ウイーク”に万全の状態で臨むことに全力を注いでいると述べている。
開幕戦の直前に1回のみテストを行ったここ数年とは異なり、2026年には、開幕1カ月以上前に最初のテストがスタート、合計3回のテスト日程が組まれている。そのため、シェイクダウン仕様のマシンと開幕戦仕様のマシンは大きく異なったものになると予想される。
小松代表はまた、新しいパワーユニット(PU)の作動原理、とりわけ大幅に高出力化されたバッテリーパッケージの使用方法を理解することが、全チームにとっての最大の焦点になるとも明かした。
「バルセロナで皆が目にするマシンは、オーストラリアでレースを戦うマシンではありません。それは全チームに共通することだと思います。単純に、まだ時期が早すぎるからです」と小松代表。
近年は3日間1回のみだったテストが、今年は3回実施される点に言及しつつ、小松代表は「開幕戦の2週間前に1回だけテストがある状況とは異なります。開幕戦まで1カ月以上あるため、チームは風洞開発を止めません。したがって、バルセロナでテストするマシン、さらにはバーレーンテスト最初の週のマシンも、開幕戦オーストラリア向けに組み上げられるものと比べると、成熟度は低くなります」と結論づけた。

テストに対するチームの取り組み方について小松代表は次のように説明した。
「バルセロナでのシェイクダウンウイークから最後のバーレーンテストまでの間に、グリッド全体で、空力パッケージに関して、非常に異なるマシンを見ることになるでしょう。パワーユニットについては、ハードウェアはほぼ固まっています。重要なのは、そのパワーユニットをどのように使うかです」
「バルセロナでは、誰もがエネルギーの使い方をいかに最適化するかに集中することになります。これは全チームにとって、非常にすばやく進めていくことが求められます」

パワーユニットの使い方が大きく変わることを踏まえ、小松代表は「まず、レースに出る前、さらにはテストを行う前であっても、エネルギーマネジメントを完全に把握する必要があります。これは最大の課題です。私たちがこの挑戦の全貌を理解しているかどうかは分かりません。なぜなら、自分たちが何を知らないのかすら分かっていないからです」と説明した。
一方で小松代表は、「空力開発に関しては、これまでの取り組みには概ね満足しています」と語る。
「しかし、新レギュレーションでは常に、設定した目標が十分なのかどうかが問われることになります。テストが始まれば、さまざまなコンセプトを見ることになるでしょうし、もし何かを見落としていたなら、非常に迅速に対応しなければなりません」
「最初の数戦については、競技的な目標を設定するというよりも、むしろそれが私たち自身にとっての目標になります。何よりもまずパワーユニットのマネジメントについて把握し、その次に空力開発です。もし方向転換が必要になったり、異なるコンセプトを検討する必要が出てきたりした場合には、迅速に対応しなければなりません。そのためには、チームとして機能し、明確なコミュニケーションを取ることが重要です。それについてはここ数年取り組んできました。今後はさらに試されることになるでしょうが、準備ができていると感じています」