コラピントとの契約は「チームに将来の選択肢を与えるため」とアルピーヌ代表。ドゥーハンへのプレッシャーを否定
アルピーヌF1のチーム代表オリバー・オークスは、2025年のチームのリザーブドライバーとしてフランコ・コラピントと契約したことで、チームに将来的な選択肢がもたらされたと述べている。しかし、それによってジャック・ドゥーハンが自身の価値を証明する“公平なチャンス”を奪われることはないという。
ドゥーハンは2025年シーズンに向けたエステバン・オコンの後任として発表されており、彼はアブダビで行われた2024年のシーズン最終戦でF1デビューを果たした。しかし、アルピーヌが2024年にウイリアムズで短期間活躍したコラピントと契約したことが注目を集め、チームにおけるドゥーハンの長期的な将来について憶測が飛び交った。
だがオークスはそのような懸念を否定し、コラピントをアルピーヌのドライバー陣に加えるのはドゥーハンを軽んじているからではなく、将来に向けてエンストンのチームの層を厚くするためだと主張した。
ジェームズ・アレンのF1ポッドキャストに出演したオークスは、F1コミュニティの一部から批判を受けるなか、22歳でオーストラリア出身のドゥーハンを擁護した。
「キーボードで戦う人々が書いた記事のいくつかは、ジャックにとって少し厳しいものだったが、来年は彼に公平なチャンスが与えられる。そして、彼の肩にプレッシャーをかける意図はないと考えている。これは本当に、チームに将来の選択肢を与えるためのことだ。そして私にとって、F1にはわずかな差しかない」
「毎週末にドライバーの活躍を期待している人々がたくさんいる。今だけでなく将来も、レースカーに最高のドライバーが乗っているようにする必要がある」
コラピントはウイリアムズでの最初の4レースのうち2レースでポイントを獲得したものの、シーズン後半は安定性とクラッシュに苦しんだ。しかしオークスは彼を称賛し、この若きスターの天賦の才能を強調した。
「フランコはウイリアムズに素晴らしい第一印象を与えたと思う」
「私は、彼が最後に少し激しくなりすぎたのは明らかだったと考えている。シートが確定していない状況で、過剰に印象を残そうとしていた部分がどれだけあったのか、そして、マシンの部品に関する妥協がどれだけあったのか計算するのは難しいことだ」
「しかし肝心なのは、彼はスピードによって強い印象を与えたということだと思う」
オークスにとってコラピントとの契約は、アルピーヌが今後数年間競争力を維持できるようにするためのより広範な戦略の一部を表すものだ。
「我々チームにとって、ポール(・アーロン)とフランコというふたりの若いドライバーが控えているのは素晴らしいことだ。なぜなら、これは2025年だけの話ではないからだ」
「2026年と2027年がすぐそこまで来ているが、F1では何が起こるのか、どのドライバーをマシンに乗せることになるか計画するのは難しい」
「我々としては、全員が自分たちのパフォーマンスに関して正直であり続け、選択肢を与えてくれるようにするだけだ」
アルピーヌのドライバーラインアップ強化の動きは、チームの長期的な野心を浮き彫りにしているが、オークスはドゥーハンの育成が2025年シーズンも引き続き優先事項となることを明らかにした。このオーストラリア出身のルーキーは、近い将来とその先の将来の両方において成功を慎重に計画しているチームのなかで、自身の価値を証明し、地位を固めることを強く望んでいるだろう。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています