【】フェルスタッペン、頭痛がするほどのポーパシングに苦しむ「マシンの特性の問題。奇跡の解決法などない」F1モナコGP
5月25日
2024年F1モナコGPの金曜、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはフリー走行1=11番手/フリー走行2=4番手、セルジオ・ペレスはフリー走行1=12番手/フリー走行2=8番手だった。レッドブルは今回、アップグレードとして、リヤウイング、ビームウイング、フロントコーナー(モナコ用冷却レンジ)、フロントコーナー(信頼性向上目的)の変更を行っている。
FP1スタート時、FIAは、フェルスタッペン車のパワーユニット(PU)にシーズン2基目のエナジーストアが入れられたことを発表した。シーズン中に使用が許される基数内であるため、ペナルティは受けない。
FP1でフェルスタッペンはミディアムタイヤで走行。ペレスはFP1で最初にハードタイヤを使用し、異なるフロントウイングのテストも行った後、ミディアムで走行。コース上のデブリのため短い期間、赤旗が出た後、コース上に戻ったペレスは、左リヤタイヤのパンクのため、タイムを更新できないままピットに戻った。
FP2ではフェルスタッペンは最初にハードタイヤ、ペレスはミディアムで走行した後、この日初めてソフトタイヤを装着した。ふたりともポーパシングの症状に悩まされ、フェルスタッペンは無線で「カンガルーのように跳ねている」「頭痛がする」とまで訴えた。フェルスタッペンはリヤホイールをウォールに当てた後、アタックを打ち切って、ピットインする場面もあった。終盤ふたりはレースシミュレーションを行い、フェルスタッペンはハードで、ペレスはユーズドミディアムで周回を重ねている。
■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
フリー走行1=11番手(1分12秒984:ミディアムタイヤ/29周)/フリー走行2=4番手(1分11秒813:ソフトタイヤ/37周)
かなり苦戦した。でも、ここに来る前から、苦労するだろうことは分かっていた。
バウンシングがひどく、温度の変化が大きかったことも、状況を困難にした。バンプを乗り越えるたびに、マシンは大幅にラップタイムを失っている。このトラックでは小さなジャンプがウォールへの接触につながる可能性がある。
明日以降に向けて、この問題を解決するための方法を探っていく。これはセットアップで解決するのが比較的難しい問題だから、すぐさま修正されることはないだろう。それでも今夜取り組んでいくよ。奇跡を期待してはいないけれど、それでも明日に目を向けて取り組みを続ける。
フェラーリは速そうだね。でもとりあえず今は、そのことについて考えてはいない。今夜、自分たちが抱えている問題を見直して、予選までにマシンの乗り心地を改善できればと思っている。
(走行後にメディアに語り)何が起こっているのか、説明するのも難しい。予想外のことではないが、今のところ、起こり得る最悪の結果のなかでも一番悪い状況だ。このトラックには、たくさんのバンプや縁石があり、キャンバーの変化も大きい。僕たちは基本的にそれをにうまく対処できない。マシンがうまく乗り越えることができないために、大量のラップタイムが失われるんだ。
それが、より速く走ろうとする試みを妨げている。今週末、こういう問題を解決するための現実的で明確な方向性や解決策はないと思う。
イモラとは全く違う。今の問題はセットアップで解決できるようなものではない。このマシンの設計によるものだから、一夜で変えることはできないんだ。少しでも改善するよう努力するけれど、僕は奇跡は期待していない。
■セルジオ・ペレス(オラクル・レッドブル・レーシング)
フリー走行1=12番手(1分13秒229:ミディアムタイヤ/29周)/フリー走行2=8番手(1分12秒099:ソフトタイヤ/31周)
厳しい週末になるだろう。今のところ、問題から抜け出すことは難しいと感じているんだ。
何ができるかを今夜考えてみるつもりだ。2台で少し異なるセットアップを試した。デブリーフィングをするまでは、マックスがどういう問題を抱えていたのか、僕には分からない。
調べるべきことがたくさんある。ロングランペースは多少良さそうだが、明日どういうパフォーマンスを発揮できるかは、まだ分からない。
フェラーリはかなり強そうだ。アタックしたときには必ず、余裕を持って速さを見せていたように思える。彼らにとってそれがメリットになっているし、さらにタイヤにも苦労していない。
僕たちには、今夜、改善を図るべき項目がいくつかあるから、それを実行することで、戦いに戻り、トップに近づけることを願っている。
(autosport web)
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