2015.11.19

今宮純によるブラジルGPドライバー採点&短評


☆☆☆ バルテリ・ボッタス
 グリッド降格で7番手からのスタートダッシュは際どいが鋭かった。狭いコース幅アウトいっぱい、ニコ・ヒュルケンベルグが右から迫るのを視認していたから、接触もなく抜けた。フェリペ・マッサがセットアップに苦しむ一方、なんとか最適化してメルセデスとフェラーリに次ぐ敢闘賞の5位。136点vs135点、アブダビGPでライコネンとランキング4位を争う──。

☆☆☆ ダニール・クビアト
 従来型ルノーのままで、ダニエル・リカルドが使う新パワーユニットとの実戦比較が役割だった。正確に分析するためには常に全力で走らねばデータの信憑性が薄れる。予選前までは後位にまわったものの、Q3で7位、セクター2では4位を刻むベストアタック。レース中は直線スピードで“10km/h”優るヒュルケンベルグに再三仕掛けるも抜けなかった。来季構想に向け、チームに新旧ルノー比較データをたっぷりともたらしたのは確かだ。

☆☆☆☆ ロマン・グロージャン
 エースは、ここでも14番手から8位へ「6ポジション・アップ」。今季入賞レースの大半と同じスタイルを貫いた。1コーナーで巧みにラインを変えるオーバーテイクは、まったく危なげない。ロータスにすれば、彼との別れはつらい。パリ同時多発テロ発生下、プロフェッショナルだった彼の態度に☆をプラス。

☆☆☆☆ ニコ・ヒュルケンベルグ
 最も得意なコース、2010年の初ポールポジション後も毎年入賞を重ねて今年も6位。秘訣は12コーナーの脱出重視ドライビング、トラクションを高めるためにスローイン・ファストアウトに徹する。予選では上り坂全開区間セクター3が、3位タイム(!)、セクター2を犠牲にして5位グリッドを確保。フォース・インディア過去最高ランク「5位」を決定づける入賞によって2016年の分配金増収、さらには噂されている新スポンサー体制移行交渉にも弾みがつくだろう。

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