2015.03.31

【決勝日レポート】
【今宮純】マレーシアGPドライバー採点&短評


☆☆☆☆ キミ・ライコネン
 一目瞭然。“手探りステア"が消えフロントがシュッと切り込めるターン挙動で初日2位キープ。これがベッテルを刺激したと思う。互いに高めあう新コンビに期待がかかった予選、Q2アタック・タイミングが外れて11位ノックアウトに。スタート後の混戦の中でナッセにタイヤを切られ、後方18位までダウン。そこからの4位挽回はただの4位とはわけが違う。

☆☆☆☆ ルイス・ハミルトン
 2位敗因はどこにあったのか。金曜に合計20周しかできず、レースペース(タイヤチェック)確認が充分できず、セット変更も実践できず。これがレースに影響し彼が嫌うアンダーステア傾向が出ていた。戦略ミスを指摘するよりもこれ、しかし今年の彼は昔ほどふてくされずに2位を受け入れた。ニコにまたも0.456秒大差をつけるPP、濡れた1コーナーに307km/h(!)で飛び込むなんて今年のルイスは「超速」――。

☆☆☆☆☆ マックス・フェルスタッペン
 平均年齢“Uー20トリオ"、22歳ナッセと20歳サインツJr.と17歳フェルスタッペンたち。3人ともヘルメットの中の目つきが鋭い(僕は新人のここを注視)。街ですれちがったら普通の子たちと同じでも、コクピットに収まるときっぱりした態度に変わる。17歳最年少入賞7位、永久不滅記録を刻んだ彼、かなり難しいレース展開だっただけに価値がある。初めての雨予選Q3で獲得した6位も同じだ。新人最初のウエットは実力測定の場、そこで17歳新人は近代F1史上の最高順位を記した。

☆☆☆☆☆+L セバスチャン・ベッテル
 フリー走行でスピン、レッドブル全盛時代にもしばしばオーバープッシュすることがあった。「戻ってきたな」そう思わせたFP2、11コーナーのスピン。もっと行ける手ごたえがあるからそこまでやった。SF15−T&PU特性は高温に強さを秘め、タイヤ適正発熱をうながせながらも、PU面での冷却マージンがパフォーマンスアップを可能にする。「今季2〜3勝が目標」と掲げた首脳陣の狙いは高温マレーシアとバーレーン、真夏ヨーロッパのどこか。有言実行、移籍2戦目でフェラーリ222勝目、自身40勝目(A・セナまであとひとつ)。ドイツ&イタリア国歌二重奏を聴くベッテルは夢の中にいた。

☆なし
他9人

BACK


最新ニュース一覧

2015-04-04更新
2015-03-31更新
2015-03-30更新

最新PHOTO一覧






|TOP|NEWS|