【】ノリス、降格に落胆「マックスはコース外でレースする」マクラーレンは「理解できない不適切なペナルティ」と不満表明
10月21日
2024年F1アメリカGP決勝で、マクラーレンのランド・ノリスは4位、オスカー・ピアストリは5位という結果だった。
ポールシッターのノリスは、ターン1に向けて、2番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とポジション争いをするなかで、コースから押し出されるようにして4番手に後退した。
上位陣のなかでは遅いタイミングの31周目にピットイン、ミディアムタイヤからハードタイヤに交換した。フェルスタッペンの後ろ4番手からセカンドスティントをスタート。新しいタイヤを生かしてすぐ背後に追いついたノリスは、52周目にフェルスタッペンの前に出たが、その際のオーバーテイクの仕方が、審議対象になった。フェルスタッペンに寄せられて、アウト側のノリスはコース外に出るしかなかったが、コースに復帰する際に、フェルスタッペンの前で戻り、その位置を維持し続けたためだった。
ノリスはポジションを戻さずに3位を走行。結局5秒のタイムペナルティを科され、後方のフェルスタッペンに5秒のギャップを築けなかったため、ノリスは4番手に降格された。
スチュワードは、ノリスがターン12でコースを外れ、持続的なアドバンテージを得たと判断、5秒のタイムペナルティを科したと説明した。
「4号車(ノリス)は、1号車(フェルスタッペン)のアウト側からオーバーテイクしたが、エイペックスでは1号車と並んでいなかった」とスチュワードは述べている。
「そのため、ドライビング・スタンダード・ガイドラインに基づき、4号車はコーナーに対する『権利』を失ったとみなされる。よって、4号車はコースを外れて1号車の前でコースに復帰したため、コース外に出て持続的なアドバンテージを得たケースと判断される」
「ガイドラインで推奨される10秒のペナルティではなく5秒のペナルティを科す理由は、4号車のドライバーがアウト側からのオーバーテイクを決断した際に、1号車は同じくコースから外れて近接していたため、4号車にはコース外に出る以外の選択肢がほとんどなかったためだ」
「以上を踏まえて、4号車について、これをトラックリミットの『ストライク』としてカウントしないことを決めた」
チーム代表アンドレア・ステラは、この裁定に深い失望を示し、次のようにコメントした。
「残念なことに、ランドのレースは、(スタート直後の)ターン1でマックスに押し出されたことで影響を受けた。その後、良いペースと戦略によって、ポジションを取り戻すという大変な仕事を成し遂げたにもかかわらず、我々には理解も同意もできないペナルティによって、彼は表彰台を失った。これはレースの結果を変える不適切な方法だったと感じる」
ステラは、強い不満を感じながらも、スチュワードの裁定を受け入れるしかないと語った。
「私の見解では、スチュワードがモータースポーツのこの素晴らしいバトルに介入した方法は不適切だった。なぜなら2台ともがコース外に出ていたからだ。つまり、2台ともがアドバンテージを得たことになる」とステラは『Sky F1』に対して、コメントした。
「表彰台を逃したのは残念だ。辛抱強く戦ったレースが台無しになった。オープニングラップのターン1で押し出された。それを受け入れて、戦ったのだ」
「そうはいっても、我々の立場は明らかだ。スチュワードによるこの種の決定には控訴できない。我々にとって、この章はこれで終わりであり、次のレースに進むだけだ」
ステラは、この一件をダブルチェックした上で、ノリスの行動に間違った点はなかったと確信したため、ノリスにポジションを戻すよう指示しなかったと述べている。
アメリカGPの週末、ドライバーズランキングトップのフェルスタッペンと2位ノリスの差は57ポイントに拡大。コンストラクターズ・ランキング首位のマクラーレンと2位レッドブルの差は、40ポイントに縮まった。
■ランド・ノリス(マクラーレン・フォーミュラ1チーム)
決勝=4位(56周/56周)
1番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
フラストレーションの溜まる午後だった。1番手からスタートして4位でフィニッシュするというのは、もちろん望んでいた結果ではない。ただ、週末を通してフェラーリが好調だったため、難しい挑戦だった。
今日は表彰台には上がれると確信していたが、残念ながら僕たちにはどうすることもできない決定によって、表彰台を逃す結果になった。
厳しい週末で、やるべきことは山積みだ。チームとしてこのレースについて見直し、来週末のメキシコでチャンピオンシップのためにさらにポイントを獲得すべく、再び挑戦する。
(レース後にコメントし)彼もコースから外れていた。数メール出ていたんだ。明らかにハードに行きすぎだったし、そうすることによって、彼はアドバンテージを得ていた。でも規則を作るのは僕の仕事ではない。
(スタート直後の一件について)もう一度見返してみる必要がある。マックスがほとんどギャップを残さなかったから、かなりタイトだった。マシンに乗っている状態では、判断しづらいのは確かだけどね。
でも、彼はコースを外れてディフェンスし、コースを外れてオーバーテイクするんだ。
■オスカー・ピアストリ(マクラーレン・フォーミュラ1チーム)
決勝=5位(56周/56周)
5番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
単独走行で、5番手からスタートし、5位でフィニッシュした。ポジティブな面としては、コンストラクターズ選手権争いで重要なポイントを何点か獲得できたことだ。ただ、今日はフェラーリほどのペースがなかった。
フィールドは以前としてとてもタイトだ。今週末、それが明らかになった。メキシコにはさらに強くなって戻ってきたい。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(autosport web)
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