【】ハミルトン、2年半ぶりの“おとぎ話のような”F1勝利に涙止まらず「二度と勝てないかもしれないと思った時もあった」
7月8日
2024年F1イギリスGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンは2021年第21戦サウジアラビアGP以来の通算104回目の勝利を挙げた。メルセデスにとっては前戦オーストリアに続く今季2勝目だった。
2番グリッドのハミルトンは、スタートで、ポールシッターのチームメイト、ジョージ・ラッセルを後続からうまく守る動きで2番手を維持。18周目にはラッセルを抜いてトップに立ったが、この時点でペースにアドバンテージがあったマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリにオーバーテイクされ、3番手に落ちた。
雨が降り始めたため、27周目にインターミディエイトに交換。ピアストリのピットストップが1周遅かったことで、ハミルトンはノリスに続く2番手に浮上。路面が乾いてきたため、38周目にソフトタイヤに換えたが、今度はノリスのピットストップが1周遅く、これによりハミルトンは40周目に首位に復帰した。
最終スティントのなかで、ノリスは次第にペースが落ち、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)に抜かれて3番手に。フェルスタッペンがコース上で最もペースが速く、ハミルトンとのギャップを縮めていったが、ハミルトンは1.465秒差で首位を守り切り、ホームグランプリでの勝利を手にした。ハミルトンがシルバーストンでのイギリスGPで優勝したのはこれが9回目で、ドライバーによる単一サーキットでの最多優勝記録の更新となった。
ハミルトンはさらに、F1史上初めて、16シーズンにおいてグランプリ優勝を果たしたドライバーになった。
チーム代表トト・ウォルフは、「まるでおとぎ話のような勝利だ。ルイスとともに戦う最後のイギリスGPを、最高の形で締めくくることができた」と語った。
「イギリスのファンの前で、メルセデスにおいて最も象徴的で最も成功したイギリス人ドライバーとともに勝利を収めることができて、本当に素晴らしい気分だ」
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
決勝=1位(52周/52周)
2番グリッド/タイヤ:ミディアム→インターミディエイト→ソフト
今日という日はとても大きな意味がある。シルバーストンで表彰台の最上段に立つことは、最高の栄誉だ。まだ心臓がドキドキしている。
ここでは何度も素晴らしい瞬間を経験してきたけれど、今日は僕が今まで経験したなかで最も感動的な勝利の締めくくりだった。
この数年、チームの全員は本当に厳しい時期を過ごしてきた。復活のために皆がどれだけ必死に戦っているかを知っているから、感情があふれてきてしまった。
このチームの全員、メルセデス、すべてのパートナーに対して永遠に感謝の気持ちを持ち続ける。
ついに今日成功を収めることができて、僕の記憶のなかでこれまでないほどの最高の気分だ。
トリッキーなレースだった。コンディションが変化し続け、とても難しかった。それでも僕たちは冷静さを保ち、スリックに戻す際に、適切なタイミングで適切な判断を下した。そのおかげでトップに復帰することができ、勝利を持ち帰ることができたんだ。
(レース後にメディアに対して語り)2021年から今までの間、僕には十分な力がないのではないかと感じたり、今日のこの位置にもう戻れないのではないかと思う日々があった。
涙が止まらない。2021年以来、毎日立ち上がって戦いに挑み、トレーニングをし、この素晴らしいチームとともにハードワークに当たることに気持ちを集中させてきた。誰にとっても厳しい経験だ。重要なのは、どのようにして立ち上がることをやめないかということであり、どん底にいるように感じても、根気強く努力し続けることだった。
大切なのは、僕を支え続けてくれる素晴らしい人たちがいることだ。僕のチームは、いつでも努力しており、それを見るたびに、同じことをしようという気持ちになった。世界中のファンも、心から応援してくれた。ファクトリーにいるスタッフ、ここにいる皆に心から感謝する。皆を愛している。
このチームで戦う最後のイギリスGPだから、彼らのために勝ちたかった。彼らを愛しているからだ。この数年、努力し続けている彼らに心から感謝している。
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(autosport web)
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