【】キック・ザウバー離脱の可能性高まるボッタスに、ウイリアムズとハースが関心
5月10日
現在アウディの所有下にあるキック・ザウバーにバルテリ・ボッタスが来年以降残留する可能性は、低くなりつつある。すでにニコ・ヒュルケンベルグが2025年からの複数年契約を結んだことが発表されており、来季からの2年間のチームメイトとしては、カルロス・サインツを一番のターゲットにしていることを、アウディの経営陣は明らかにしているからだ。
ボッタスは、ヒュルケンベルグの契約を発表のわずか数分前に知らされたことで、ただでさえ当惑していた。さらに、マイアミGP直前に、事前の相談なくレースエンジニアが交代したことに、ボッタスは強い不満を示していた。キック・ザウバーは、ボッタスと2022年の初めからともに仕事をしてきたレースエンジニアのアレックス・チャンを解雇し、新レースエンジニアとして元フェラーリのスティーブ・ペトリックを起用した。
「ここには去る人もいれば、入ってくる人もいる。そうした決定の多くは僕の手の及ばないことだ」とボッタスははっきり語った。中国GPまでは、ボッタスにとっての最優先事項は、アウディと新契約を結び、F1キャリアの残りをヒンウィルのチームで過ごすことだったが、今の彼は、他のチームにシートを見つけ、今月末までに新契約を締結することを目指しているようだ。
ボッタスの次の行き先の候補として、ウイリアムズとハースが浮上している。この2チームは、ボッタスの起用に関心を持っているといわれる。ボッタスとウイリアムズは縁が深い。ボッタスは2009年からウイリアムズのヤングドライバープログラムに参加し、2013年から2016年までフランク卿のチームでレースに出場した。マイアミでボッタスは、チーム代表のジェームズ・ボウルズと初めて対面でのミーティングを行った。
一方でハースは、2025年からの2年間、オリバー・ベアマンのチームメイトを務めるドライバーを検討しており、最有力候補はボッタスであると考えられている。
ハース内でのケビン・マグヌッセンの評価は、今シーズン、大きく低下している。チームメイトのヒュルケンベルグのパフォーマンスをほぼ毎回下回り、多くのペナルティを受け、マイアミのスプリントだけで合計35秒を加算された。ペナルティポイントは現在10ポイントとなっており、自動的に1戦出場停止処分になるまであと2ポイントだ。こういった状況が、チーム上層部を、マグヌッセンとの契約を継続しないという方向へと向かわせていると考えられる。
フェラーリは、育成ドライバーのベアマンを2025年に本格デビューさせることを望み、ハースとの交渉を推し進めている。ベアマンは、今年のサウジアラビアで急病のサインツの代役を急きょ務め、素晴らしいパフォーマンスを見せた。一方、チームオーナーのジーン・ハースは、以前からベテランドライバーを擁することを望んでいることから、ルーキー、ベアマンのチームメイト候補としてボッタスの起用が検討されているようだ。
ボッタスは、来年に向けてさらに多くのシートが奪われる前に動き、迅速に契約締結まで持っていくことを目指している。ウイリアムズがアンドレア・キミ・アントネッリの動向をさらに数カ月見守るつもりであれば、ボッタスはハースを選ぶかもしれない。
(GrandPrix.com)
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