4戦で3度のスタート前トラブルに見舞われたアウディ。新ディレクターのマクニッシュは「信頼性が必要」と痛感
アウディ・レボリュートF1チームのレーシングディレクターを務めるアラン・マクニッシュは、混乱を極めたF1第4戦マイアミGPの週末を経て、F1プロジェクトの脆弱性が露呈したことを受け、主にパワーユニット(PU)に影響を与える一連の信頼性とオペレーションの問題を解決しなければならないことを認めた。
マイアミでのアウディにとって、当初は明るい見通しを持てる兆しが見えたものの、それはすぐにフラストレーションへと変わった。技術的なトラブル、オーバーヒート問題、そしてスプリントでの失格処分が重なり、マクニッシュが今季最高のものになるはずだと信じていた週末は台無しになった。
マクニッシュはアウディがスプリント予選で好ペースを発揮したのを目にしたが、その後は一連の不運によって、チームが築き上げてきた勢いは完全に崩れ去った。土曜日のスプリントでは、ガブリエル・ボルトレートはエンジンのインテークの吸気圧が最大許容限度を超えていたため失格となり、ニコ・ヒュルケンベルグはマシンから炎や煙が上がったためスタートすることすらできなかった。
日曜日のレースでは、ボルトレートが12位で完走した一方で、ヒュルケンベルグは駆動系のオーバーヒートにより早々にリタイアとなった。マクニッシュにとって、この流れは無視できないものだった。
再発したPUの懸念について直接質問を受けたマクニッシュは、まだやるべきことは非常にたくさんあると認めた一方で、厳しい要求をするF1の新世代システムと格闘しているのはアウディだけではないと主張。PU関連の問題について、「もちろん、あんなことは望ましくない。それは間違いない」とマクニッシュは語った。
「しかし多くのPUマニュファクチャラーが何らかの問題を抱えているのを見れば、(苦しんでいるのは)我々だけではないとわかる」
「たとえば前回のレースでの(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チームのアンドレア・キミ・)アントネッリのスタートや、今回の事例、そしてその他のディプロイメントの問題を見てみると、誰もが管理、コントロール、そして学習しようとしている領域が数多くあると思う」
「特に我々は学べば学ぶほど、他の人たちよりも多くのことを学ぶことになる。なぜなら彼らはすでにシステムの75%を理解しているからだ。我々は絶対にこれらの問題を整理する必要がある」

マクニッシュのコメントは、長年のF1での経験を持っているメーカーに対抗するアウディが直面している険しい道のりを強調している。ライバル勢が完成したシステムを磨き上げる一方で、アウディはオペレーションの主要分野における基礎的な理解を深めているところであり、そのプロセスは必然的に痛みを伴うものだ。
ボルトレートの失格の原因となったエンジンの吸気圧について、マクニッシュは、吸気圧が最大許容限度を超えていたことは大きな競技上のアドバンテージにはならなかったと明かしたが、チームとしては業務の実行力を向上させる以外に選択肢はないと認めた。
「ガビ(ボルトレートの愛称)にとって、(吸気圧が規則を超えていたことは)パフォーマンスの役に立つものではなかった。だがペナルティというのは科すか科さないかのどちらかであり、それが規則だ」
「とはいえ、我々はその点を改善しなければならない。そしてこのことはチームのオペレーションにとっても明確な教訓だ」

オペレーションの問題は、もはや単なるインシデントとして片付けることは難しくなっている。マイアミでのヒュルケンベルグのマシン火災は、第1戦オーストラリアGP(ヒュルケンベルグ車)と第2戦中国GP(ボルトレート車)に続き、レース開始前のトラブルとしては3回目のものだ。しかしこうした憂慮すべき傾向にあるにもかかわらず、マクニッシュはこれらのトラブルについて、あるひとつの欠陥によるものではないと語った。
「もちろんそうではないし、我々が望んでいることではない。我々に必要なのは信頼性だ。そうすれば、他の分野でも開発を進めることができる。明らかに改善できるはずだ」
「土曜日に2台をスタートさせることができず悔しい。特にパフォーマンスを考えるとなおさらだ。これは間違いなく最優先課題であり、取り組む必要がある」
この最後の指摘は、アウディのガレージ内において最も痛烈なものだったかもしれない。トラブルやペナルティの裏には、マイアミでの確かな進歩の兆しがあり、それはこのパッケージにはもっと上位を争えるポテンシャルがあったことを示唆するには十分なものだった。しかしこの週末は、F1の容赦ない現実を改めて認識させるものとなった。もしまだ基礎がしっかりしていなければ、ペースはほとんど意味をなさないのだ。
